今でも時々、夢に見る子供の頃の『昭和』の風景があった。
僕の生まれた兵庫県姫路市の南部に『グリーンモール』というショッピングセンターがあった。
その『グリーンモール』はジャスコと隣り合わせで建っていて、
この周辺では、家族がなにか大きな買い物をする時は、決まって、ずっとその隣り合っている『グリーンモール』かジャスコだった。
戦後日本の高度成長期後半は未曽有の好景気に沸いていた。
「鉄は国家なり」の時代にできた播磨灘沿岸の製鉄所には、九州等から多くの若い労働者が集まり、そこに形成された『企業城下町』は、「天下の名城」と謳われた国宝・姫路城がある駅前の「本物の城下町」よりも賑わっていたように、子供の頃の僕には思えた。
子供の頃の僕や弟は、当然、その『グリーンモール』やジャスコに行くのが大好きで、そこに行くと、いや、行く前から、必ず親に、
「『どんぶらこっこ』に連れてって~!!」
ってねだっていた。
僕らが『どんぶらこっこ』と呼んでたそのお店はかなり風変わりで、
カウンターにはなぜかテーブルの前に水が流れていて、そこを桶がいっぱい流れている。
その桶にはかつ丼やパフェなども乗っていて、それが『どんぶらこっこ』と奥から流れてきて、自分が注文した食べ物が流れてきたら受けとって食べる。
もう、そんなの、子供が喜ばないわけがなくって、小学校低学年の僕や、さらに2歳年下の弟なんかは、『グリーンモール』に行くときはいつもその『どんぶらこっこ』に行きたがったw
子供心に味も美味しい!と思っていて、僕や弟は「かつ丼」や「きつねうどん」をよく食べたような記憶がある。
当然、大人にも子供にも大人気で、時間帯によってはかなり大行列だったけど、それでもワクワク並んで待ったような気がする。
その後、バブルが崩壊するなんて、大人も子供も、誰も知らなかった時代だ。
その『どんぶらこっこ』には、僕は小学校高学年になってからは行った記憶があんまりない。
僕が成長したからのようにも思えるけど、
おそらく、もうその頃には『どんぶらこっこ』の店はなかった気がする。
僕が10歳になるまえ、時代が『平成』になるまえの、遠い遠い記憶。
それが、40歳過ぎても時々、東京で『夢』に出てくる。
「あの店、本当にあったのかな?子供の頃のテレビかなにかの記憶とすり替わってるんじゃないかな?正式な店名はなんだったんだろう??弟に電話して聞いてみるか??」
って思う時もあるけど、まぁ、自分も弟も今ではいい大人だ。
わざわざそこまでするより、もっと優先順位が高いことがいっぱいある。
けど、、、
2017年12月14日 0:00頃。
僕は静岡県沼津市のことをスマホで調べていた。
この日の沼津でのブロガーオフ会に参加することが急に決まって、twitterのグループに入ったけど、そこではあんまりなにも旅程が決まってなかったのだw
今回、オフ会行かないメンバーからは沼津のバーを勧められたけど、東京の僕の家の近所にも支店があったり、なんか高級っぽかったりして、イマイチだった。
オフ会行くメンバーも、そこまでバーには興味なさそうだった。
で、そのオフ会行かないメンバーから、
「沼津には『どんぐり』って面白い喫茶店があるよ。」
って言われてたけど、
「まぁ、沼津まで行って喫茶店って、、、」
って思ってググりもしなかったし、それどころか、送って来てくれたURLを開きもしなかった。
で、旅程はおおまかに、沼津港から北上してくるルートなので、google地図でルート検索とかしてると、駅の近くに『どんぐり』というお店が出てきて、
「ああ、これか。」
って思って、ちょっとお店の印をなにげにタッチしてみると、、、
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「あの店だ!!あの、昭和の頃、姫路の『グリーンモール』にあったあの店だ!!本当にあったんだ!!店の名前は『どんぶらこっこ』ではなくて、『どんぐり』だったんだ!!!!」
それから僕は沼津のことは割とどうでもよくなって、
「姫路 グリーンモール」
とかで検索しまくった!!
そしたら▼こんな記事も出てきた!
姫路の老舗SC、閉店へ-「鉄の都」で盛衰見守り半世紀 - 姫路経済新聞
「これも時代の流れ。1970(昭和45)年に九州の筑豊(福岡県)から移り住んだ新婚当時は、目を見張るほどにぎやかだった。
『都会暮らしを満喫しています』と同級生へのはがきで自慢したもの」と買い物に訪れた諫山みぎ枝さん。
担々麺とジャンボギョーザ店「御座候」やジーンズ店「Fuji(フジ)」、玩具店「つちだ」など当時のテナントを懐かしげに挙げながら、
「店内に設けた『流れるプール』に船を浮かべ、注文したメニューを載せて座席まで届ける飲食店もあった。子どもたちも気に入っていた店だが、どうしても屋号が思い出せない…私も年を取ったものだ」
と話し、目をしばたたいた。
で、深夜にオフ会メンバーに、
「もう、この『どんぐり』、俺は絶対に行く!!一人でも絶対に行く!!」
と、宣言したw
で、
翌日、お昼頃、オフ会のメンバーと合流した。
メンバーは、、、
この沼津で開業を目指す▼ミキコさん!
音楽と相撲が大好きな主婦の▼こんつまさん!
にゃんこイラストが可愛い▼はちさん!
お会いするのは2回目の関西人▼トミーさん!
の、
ミニマム&ブロガー女子4人です!!
で、みんなと会ってから、
僕は電車の中や旅の途中で『どんぐり』のことを熱く話すも、、、
4人ともぜんぜん興味なさそうw
全員、僕より年下なのもあるし、誰もそんな水の流れる喫茶店なんて行ったことなかったし、特に興味もなさそうで、
「1人で行けば?」
感も若干していたww
でも、夕方、みんなで当初行く予定だったカフェが閉まっていたので、
「じゃあ、みんなでどんぐり行くか?」
ってことになったw
「どっちにしろ帰りに駅前行くし」ってことでw
というわけで、少し歩いて、、、
どんぐりなう!! pic.twitter.com/VJemaBkYTt
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2017年12月14日
入口には▼こんな感じでメニューの見本が並んでいます!
食券制で、中にメニューの写真等はほとんどないので、ここでどれを食べるか決めないといけませんw
「クリームあんみつ」と、「スペシャルクリームあんみつ」が30円しか違わないので、僕は「スペシャルクリームあんみつ」に!!
パフェも安いと思うけど、なにぶん、12月にパフェは寒いw
で、▼その横のガラスの文字からは中の水が流れるカウンターが見れます!
写真が好きなはちさんが、
「キタコレ!!!!」
と言ってパシャパシャ撮りまくってましたw
(おいおい、えらいテンション上がってるじゃねーか!w写真に映ってるのは先に入った3人w)
店内は▼こんな感じです!!
なるほど。
カウンターの席の名前はここ東海道らしく、
宿場町の名前が付いています!
水の上流は『日本橋』から始まってて、ここ『沼津』でUターンして、下流の最後が『京都』っぽい!
各カウンターにはそれぞれの宿場町の絵も飾ってあって風流!!
そして、当然ですが、ホールに、
注文を聞きに来るスタッフはいません!
なるほど!
「水が流れる」というのはエンターテイメントであると同時に、
ホールスタッフの人件費削減も兼ねているシステムなんだ!!
う~ん、軍師!!
で、昔は人から食券を買っていたカウンターがあったっぽいんですけど、▼今は券売機になってます!写真がついてないのでお店の前の見本を見て決めます!冬は寒い!w
全体的に昭和レトロな店内!!
沼津の街は全体的にレトロで、昭和レトロなお店も多いんですが、、、
ここも昭和レトロ!!
姫路の広畑のグリーンモールにもあったんだよなぁ。 pic.twitter.com/OYdNk4uDOF
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2017年12月14日
で、平日の16時代ということもあったためか、
僕ら5人の他にはお客さんはいなかったです。
僕や、はちさんは店頭や店内の写真をパシャパシャ撮っており、
他の3人は先に『江尻』周辺に座ってました。
僕とはちさんはその横に座っても良かったのですが、はちさんが、
「向かい合って座ったほうが面白そう!!」
と言ったので、僕は3人の向かいの『小田原』、はちさんは『箱根』に座りました!!
はじめての方のために、▼説明書きが書いてあります!
(桶は、正式には「タル舟」という名称らしいけど、、、どう見ても桶だw)
そして、さっそく、、、
オケにホルダーを挟んで流します!! pic.twitter.com/WJyXpuWLgx
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2017年12月14日
意外と流れが速いw
そして、この沼津の旅のきっかけを作ってくれた▼「箱さん」に向かってなんてことを、、、w
(動画は視聴環境によっては再生できません。僕のwindowsIEでは再生できなかったです。スマホやクロームなら再生できると思います。)
というわけで、少し待っていると、
先に頼んだ『江尻』の2つの桶が結構、高速で流れてきました!!
あまりにも早く流れてくるので、僕が先に流れてきた桶を止めて動画の用意をしていると、、、
江尻!!
おしるこ2つと、コーヒーが流れてきました!! pic.twitter.com/IMv1XEM0fs
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2017年12月14日
くだらないwww
そうこうしていると、、、
『小田原』が光ったー!!!
上流を見ると、あんみつを乗せた桶が!!
僕の小田原のオケがきたー!! pic.twitter.com/cY1bNP3TCQ
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2017年12月14日
はちさんに助けられてシロップ救出wwwww
僕の発言の▼ネタ元!水の如し!!w
というわけで、、、
小田原にあんみつ、無事到着!!! pic.twitter.com/2fG8fxRO0d
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2017年12月14日
そうこうしていると、、、
箱根のオケも来ましたー!! pic.twitter.com/QwnP1I2nKX
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2017年12月14日
動画で僕が言ってる▼『箱根ビール』w
同じく、箱根の▼『鈴廣かまぼこ』www
で、そんな感じでワイワイと盛り上がっていると、年配の男性従業員さんが入口の方に来たので、僕はせっかく救出したあんみつにも手を付けずに、
ひたすら、この男性従業員さんに質問をぶつけまくった!!w
「昔、このお店、兵庫県姫路市の『グリーンモール』というところにあったんですけど!?当時は全国いろんなところにあったんですか??」
とw
で、その男性従業員さん(店長さん?)の話によると、、、
どうやら、この水が流れる店舗形式は▼『リバーカウンター』と言って、特許も取っていたらしい。
「▲この写真撮ってもいいですか?」
と聞くと、
「いいですよ」
とのこと。
どうやら特許を考案した方は埼玉県の方らしく、埼玉県には当時は5、6軒、この『リバーカウンター』のお店があったようですが、それ以外の県は、
「1県につき1店」
と決めていたようです。
それが、兵庫県は姫路南部の『グリーンモール』のあのお店だったようです。
おそらく、この『リバーカウンター』の特許出願時期と、姫路の『グリーンモール』が出来た時期がほぼいっしょだったんじゃないかな?
たぶん、
「今度できる『グリーンモール』に、今、関東で流行ってる、最新の『リバーカウンター』の店を作ろうじゃないか!!」
みたいな話になったんじゃないかな??
で、この2017年12月現在、日本でまだ『リバーカウンター』があるお店は、埼玉県大宮のルミネ1階にある『田むら』とこの『どんぐり』だけだという!
もう日本で2つしかないんだ。。。
あと、姫路のお店は『どんぐり』という名前ではないんじゃないか、とのこと。
「チェーン店ではないので、お店の名前はそのお店で決めていいので。」
とのこと。
なるほど。
僕と弟が『どんぶらこっこ』と呼んでたのが、たまたま『どんぐり』と似ていただけかな??
というわけで、姫路の店名は依然、謎のままに。
で、今、この記事を書きながら大宮の▼『田むら』をググってみた!
からだがよろこぶ、美味しさのヒミツ。田むらのこだわり。
「田むら」のこだわりは、厳選した自然の素材そのものの持ち味を引き出しながら、
なるべく無添加で、からだにやさしい美味しさを追求し続けていることにあります。
▼動画も発見!!
www.youtube.com
うーーーむ、、、
なんか、オシャレでミニマリスティック!!w
いや、これはこれでいいんだけれども、
僕が知ってる『どんぶらこっこ』は、『どんぐり』そのまんまだなぁ。
『どんぐり』のように、桶も木だったし、直線で即Uターンだった気がする。
で、上記動画の▼元記事を発見!!
注文した品が川を流れてくる! 甘味処「田むら」のリバーカウンターがスゴイ!! 初期のかっぱ寿司を彷彿させる | ロケットニュース24
それによると、、、
回転寿司に詳しい人の話によると、長野県発祥のかっぱ寿司は、当初こちらのお店と同じ仕組みを採用していたそうだ。桶に入った寿司が川を流れてくる。
流れる寿司桶がかっぱのお皿のようだったので、かっぱ寿司と命名されたのだとか。
現在のかっぱ寿司は直線レーンを設ける店舗が増え、「回らない」回転寿司と化している。
なるほど!!
だから『カッパ寿司』って言うんだー!!!
というわけで、
男性従業員さんと話しながら僕は1つ1つと謎を解いていると、ふと、女子4人を振り返ると、、、
ジュークボックスで無駄に盛り上がってます(笑)
ていうか、歳がバレるぞ(笑)
いやー、ここまで盛り上がってくれると、連れてきたかいがあります(笑) pic.twitter.com/kpgt1gwk8K
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2017年12月14日
もうね、踊りまくってるじゃん!!!w
ここ、喫茶店だぞ!!w
しかも、「セーラー服を脱がさないで」ってw
エロいwww
(ていうか、なんでトミーさん踊れるの??生まれてないでしょ??w)
必死で踊っていたので、僕は後ろからこっそりと、、、
動画も撮ったけど、これは流石にアップ出来ない(笑)
ノリノリ過ぎるでしょう(笑)
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2017年12月14日
一応、僕はtwitterにアップしていいか聞いたら、全員から、
「絶対にダメ!仲間内のコミュにアップするのもダメ!!」
という当局からの強い弾圧によりアップできずw
やや落ち着いて、▼ジュークボックスを撮る。
曲は▼こんな感じ。ラインナップは僕が小学校低学年だったときのまま!!
というわけで、、、
「兄さん、はやくあんみつ食べなよ!溶けてるじゃん!!」
とのことで、あんみつを急いで食べて、、、
(すごく美味しかったからもっとゆっくり食べたかったwww)
食べ終わったら、またオケに流します! pic.twitter.com/gNLkIcUFHf
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2017年12月14日
いやはや、非常に有意義な一日でした。
40歳過ぎて、
まさか夢にまで見た小学校低学年の頃のあの空間に戻れるとは、、、
で、みんなノリノリで踊ったので、、、
結局、バーに行かずに普通の居酒屋(笑) pic.twitter.com/SrNF8E9VPC
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2017年12月14日
その後の飲み会も非常に盛り上がりましたww
帰宅後、、、
しかし、沼津にある水が流れる昭和の喫茶店『どんぐり』、最初、俺以外は誰も全く興味持ってなかったけど、行くと、全員、俺よりノリノリで、最後はジュークボックスの前でWINKとかおニャン子とかを踊ってたりしてた(笑)
喫茶店なのに(笑)
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2017年12月14日
ああ、WINKも踊ってたなぁww
みんな、俺よりもぜんぜん楽しんでるじゃん!!w
この日の▼こんつまさんの記事!
はじめての沼津日帰り旅。沼津は昭和の懐かしさを感じられる場所でした。 - こころ躍る
ああ、沼津の『どんぐり』、永遠に存在してて欲しいけど、お客さん入ってなかったからなぁ。。。
また、近いうちに行こうw