応用情報技術者試験まであと1週間となりました。
午前問題に関してはひたすら過去問を繰り返し解くことで「量」が「質」に転化し、自然と正答率60%超えるようになるかと思います。
では午後問題はどうでしょう?
午前問題と同じ方法でひたすらパーフェクトラーニング等の過去問を解きまくっている方が多いと思います。他の本やネット情報でもその方法しか書いてませんから。
それで常時60%以上得点できている方は合格できると思います。
けど、60%以上得点できる時もあれば、得点できないときもある合否のボーダーライン上にいる方に個人的におすすめしたい勉強法があります。
それはこちらの広田航二先生のITストラテジスト教科書の午後Ⅰ対策の部分を読むことです。
応用情報技術者試験の上位試験(レベル4)の午後Ⅰ問題と応用情報技術者試験午後問題はよく似ています。
この本と通常のITストラテジスト教科書・問題集の大きな違いは、他の教科書や問題集が過去問とその解答例を列挙している形式に対し、この本は『解法』が書いてあることです。
具体的には旧試験含む過去のITストラテジスト系試験の過去問をすべて分析・解析し、そこから『帰納法的』に解き方(解法)を見つけ出している点です。
僕はこれはITストラテジスト試験・午後Ⅰ問題の『孫氏の兵法』のような兵法書のようなものだと個人的に思っています。
ITストラテジスト試験・午後Ⅰ問題は応用情報技術者試験午後問題と同じく、過去問と同じ問題は絶対に出ません。
この本が出版されるまではその対策法は『ひたすら過去問をやれ』的なものばかりで、具体的な『解法』の対策本がなく、午後Ⅱで合格点に達している受験者でさえ、中間に位置するこの午後Ⅰ問題で足きりにあって不合格になっていたりしました。
受験者が求めていたのは「根性論」ではなく具体的な『解法』だったのです。
例えば「問題文の読み方」や「キーワードの探し方」や「解答の表現方法」だったのです。
そんな折、すべての過去問から徹底的に帰納法的に『解法』を洗い出したこの本(2013年当時はPDF)を読んだ時は、僕は感動さえ覚えました。
もし応用情報技術者試験の午前問題は余裕なのに午後問題に悩んでいる方には立ち読みでもいいのでこの本の午後Ⅰ部分をご一読されることを是非おすすめします。
理由はまず午後問題の過去問説明ではなく『解法』自体がこの世にあるということを知る感動を味わってもらいたいこと。また、ITストラテジスト・午後Ⅰ問題に比べたら応用情報技術者午後問題は少し簡単だと思ってもらいたいからです。
そして応用情報技術者試験・午後問題での問2経営戦略(ITストラテジスト分野)の配点は高いです。これを元に問2経営戦略の自信をつけるのはかなり大きな一歩だと思います。
軍師・黒田官兵衛は子供の頃に中国の兵法書を丸暗記していたといいます。
大人になってから戦いの「場数」を踏む前にまず子供の頃に「兵法書」を熟読していたからこそ、後の世に「軍師」と言われるようになったのではないでしょうか?
ダウンタウン松本人志は子供の頃に親に連れられて上方落語をよく見に行っていたそうです。また藤子F不二雄も上方落語を熟知していたそうです。
彼らは「上方落語(古典落語)」といういわば「お笑い兵法書」を熟知していたからこそ、それを「テレビ」や「漫画」に応用できたのではないでしょうか?
本田直之さんが言うように、家電製品を使う(応用利用する)まえにはまずマニュアルを熟読するべきだと思います。
志々雄真を倒しに行く前にまず飛天御剣流の奥義をマスターするべきなのです。(なんのこっちゃw)
困るのは応用情報技術者のどの教科書や問題集のどこを読んでもこの「兵法書(マニュアル)」はないということです。
しかし、なんと!その上位試験のITストラテジ教科書には書いてあるのです。
さて、当然、以下のような意見があると思います。
まず、応用情報技術者の午後問題はストラテジ系だけではなく、残りマネジメント系3問・情報セキュリティ・ネットワーク系もあると。(IT系営業マンの場合)
これに関しては桃鉄のさくまあきらさんのこの言葉が重要です。
「桃鉄をやってる子供は勉強ができるようになるらしい、まず社会科の成績がすごくあがる、そしたら『勉強』のやり方自体が理解できるようになって国語や算数の成績も連動して上がる。」
応用情報技術者試験の午後問題も、問2経営戦略が解けることによって他の問題も「なんとなく」解けるようになる。
『解法』は大体いっしょで、なり切る『役』が違う(プロジェクトマネージャやシステム監査等)だけですから。
これは体感しないと言葉で伝えるのは難しいのですが、一度広田先生の本を読んだ後に応用情報技術者午後問題を解いていただければ身をもって理解していただけれるのではないかと思います。
そして当然、こういう声も出るでしょう。
「それはわかったが、試験まであと1週間しかないじゃないか!」
これに関しては僕は『解法』を理解するだけなら1週間でいけるのではないかと思います。
具体的には、
日曜日:午前中に広田先生の本を読み、できれば午後に応用情報技術者・午後問題過去問1回分を解く
月曜日:行きと帰りの通勤電車内で広田先生の本を熟読し、終業後、午後問題過去問1回と午前問題を間違った問題を中心に復習
火曜日:同上
水曜日:同上
木曜日:同上
金曜日:同上
土曜日:明日の試験に向けてゆっくり休む・できれば今までの午後問題・午前問題のレビュー
というのはどうでしょう?
大事なのは午後問題の過去問を「きっちり」やるのではなく(『きっちり病』に陥るのではなく)、午後問題の『解法』(解き方)をマスターすることです。
この記事が応用情報技術者試験の午後問題の解法に悩む方の参考になれば幸いです。