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僕は『ミニマリスト』になりたかったから32歳で奨学金を全額繰り上げ返済できた!

「仕事ができない人」が泣く泣くミニマリスト(最小限主義者)になるのでしょうか?

僕の場合は逆に『ミニマリスト』になりたかったから仕事もがんばれましたし、奨学金も32歳で全額返済し、さらに親に出してもらった大学受験料・残りの学費も返しました。
30代前半までの僕は「『ミニマリスト』になるためだけに生きていた」と言ってもけして言い過ぎではなかったです。

じゃあなぜ、僕はそこまでして『ミニマリスト』になりたかったのでしょうか?
いろいろ考えていたらかなりいっぱい理由が出てきました。

●生活費月10万、残りはすべて学費の返済にあてた
●お金があれば物を捨てれる!
●所有物と機動力はトレードオフ関係にある
●人類はすでに「四次元ポケット」を発明している!
●人生は短すぎる、世界は広すぎる
●「モノを買う」時点でマーケターの策にはまっている
●会社(法人)に媚びず、富貴を望まず

いつも通り、順にご説明していきます。

 

●生活費月10万、残りはすべて学費の返済にあてた

僕は今まで10年以上、生活費は月10万以下で生活しています。

家賃や光熱費、通信費などで約7万。
食費や本代等で約3万。
32歳まではその生活費10万以外をすべて奨学金の返済に回していました。

 

僕は学生時代、奨学金は3種類借りていました。
・日本育英会第一種(無利子)
・日本育英会第二種(有利子)
・入学金奨学金
「日本育英会」とは現在の「日本学生支援機構」です。
他に出身県の給付奨学金を月2万もらっていましたが、これは返さないでいい奨学金でした。(これで食費はまかなえました)

大学時代は寮生活で、学校にはほとんど行かずバイトばかりしていました。
そのバイトで稼いだお金で夏休みは世界中を旅していました。

普段の寮生活では個人の生活スペースは3畳ほどだったのでほとんど物は持てなかったのですが、特に困りませんでした。
旅している間もバックパック一つで特に不自由なく、そのバックパックも欧米人がよく背負っているようなデカい登山用のではなく、機内持ち込み可能サイズで、デイバックより少し大きい程度のバックパックです。
今思えば大学時代からすでに僕はミニマリストでしたw

 

卒業後は月2万円以上の奨学金の返済に苦しみました。
さらに親の会社の経営が上手くいかず、親に仕送りをしていた時期もありました。

なんでそんなに頑張って奨学金を返そうとしていたのか?
おそらく学生時代のようなミニマリストに戻りたかったんだと思います。

しかし頑張って働いた結果、仕事でも好成績を残せました。
すべては「夢のミニマリスト」になりたい一心でしたから。

●お金があれば物を捨てれる!

日本においては奨学金は「借金」以外のなにものでもありません。
この返済は仕事をしない月も取られますし、もし長旅をしていたとしても毎月きちんと一定額引き落とされます。これがキツイ。

この辛さを奨学金借りてない人に言ったところで、
「いや、借りたものは返すのが社会人として当たり前でしょ?」
と言われて終わりです。全く共感・理解してもらえません。

なので僕は一刻も早く奨学金を返済したかった。
特に第二種は有利子なので利子分もバカになりません。

だから全額繰り上げ返済した時はもう憑き物が落ちたようにスッキリしました!

返済中は奨学金の悪口をmixi日記で書いたりしていましたが、返済の時、電話口で、
「お世話になりました。」
とちゃんと言えた自分は少し大人になった気がしました。

 

その後、生活に大きな変化が起きました!
部屋のモノがみるみる減っていったのです!!
まず服がなくなり、次に本がなくなっていきました。
おそらく、今まで貧乏生活過ぎてなんでも「溜め込む」習性がついていたのが、月2万の返済がなくなったことでその習性をもつ必要性がなくなったのでしょう。

当時のアパートは後輩が住んでいた部屋を譲り受けたものでした。
そのアパートは安い割に収納スペースがかなり広く、当初は気に入っていましたが、何年も住んでいるとどんどんそのスペースに物を詰め込むようになっていってしまいました。まさに貧乏性。しかもお金がないので引っ越しできません。

しかし奨学金を全額返済したことによりそれらの収納スペースがガラガラになってきました。
そこで一念発起して収納スペースは少なくていいからもっと駅に近いアパートを探しました。

半年くらいかけて無事に新しい駅前のアパートが同じくらいの家賃で見つかったので、さらにモノを捨て、新しいアパートの収納スペースに入るだけのモノで生活するスタイルに変えました。
新しいアパートは駅に近いのでさらに自転車も捨てることができました。
また、駅とアパートの間に大きなスーパーがあるので2ドアの冷蔵庫から1ドアの冷蔵庫に替えたので冷蔵庫スペースが半分になりました。

「お金があれば物を捨てれる!」
というのが僕の実感です。

さらになんとなぜか体重も10キロほど減りました。
生活の無駄をそぎ落とすことで貯め込んでいた体のぜい肉もそぎ落とせるように思えます。

●所有物と機動力はトレードオフ関係にある

同じ家賃で駅前に住むことにより「機動力」はものすごくアップしました。
まえにも書きましたが街を「家」、家を「寝室」と考えることで街と自分を一体化して考えることがでるようになりました。

さらに僕自身の体重もなぜか減ったので僕自身の機動力もかなりアップしました。
10キロと言えば米袋2つ分ですからね。そりゃ機動力上がるわw

駅と家の間に24時間本屋もありますし、安い服屋もあります。
お金があれば本も服もタダ同然に思えます。少なくとも今まで返済していた奨学金月2万以内で余裕で買えます。

僕の「寝室」に大量に読まない本や着ない服を置く代わりに24時間本屋や安い服屋に預けておいて、必要なときに管理費を渡して引き出せばいいのです。
で、そう考えるといつでもモノが手に入るので逆に買わなくなってますますお金を使わなくなりますw
本屋なんて24時間営業なので、今までのように買って→家で読んで→読んだらブックオフで売る、という三工程のサイクルよりも、もうその場で立ち読み読了してしまったほうがお金も時間も手間もかからないのです。

そういう生活をしていると次第に僕はこう考えるようになりました、

 

●人類はすでに「四次元ポケット」を発明している!

これです。
ここまでくると人類はすでに「四次元ポケット」を発明しているようなものです。

「四次元ポケット」を持っているドラえもんがいちいち秘密道具を持ち歩いたり、家にあふれさせたり、レンタルスペースを借りるのはナンセンスです。
すでに発明済みの「四次元ポケット」をフル活用するべきです。

「モノ」はすべて「クラウド化」できるのです。
なぜならほとんどの「モノ」は代替可能だからです。
同じ「モノ」は店やamazonで再購入できますし、同じ「モノ」でなくても同じ機能があれば代替可能です。
思い出の写真や手紙さえも「データ」に代替可能です。

しかし「自分の人生」は代替不可能です。
代替可能な「モノ」に投資するよりも、代替不可能な「自分の人生」に集中的に投資するべきです。
お金も時間も、そして空間も。

具体的には駅前に住んで「モノ」をクラウド化して人生の機動力をあげるべきですし、浮いた時間は勉強してスキルアップするべきだと思います。

 

●人生は短すぎる、世界は広すぎる

代替不可能な「自分の人生」の時間は80年くらいしかありません。
それを延長することはできませんし、延長したとしても体が不自由ならあまり意味がありません。「寿命」より「健康寿命」を伸ばすべきです。

しかも80年の人生はいつ終わりがくるかわかりません。事故や震災で突然人生が終わる人もいるかもしれません。日本では交通事故で毎年1万人が亡くなっています。

しかしそれ以上に日本では自殺で毎年3万人前後亡くなっています。
自殺した人の多くが自殺する直前に鬱、または鬱状態だったといいます。

特に仕事で病むと治りにくいです。病む前にそんな仕事なんて辞めるべきです。
代替不可能な「自分の人生」の「健康寿命」はお金では何億払っても買えません。
そんなところとっとと辞めて「健康寿命」をむしろもっと伸ばせるような仕事を探すべきです。

 

特にそんないっぱいいっぱいの時、脳は意外とバカです。
逆に体のほうは正直で、先に悲鳴をあげます。おそらく脳にサインを送っているのでしょう。
特に脳ができるずっと前から人体にある「腸」は異変に気づいたら後輩の脳に向かって必死にサインを送ります。
そのサインを脳で無視していると体と脳が同時に壊れます。
体は休めば意外とはやく治りますが、脳が病むと回復は年単位になったりします。

 

世界はもっと広いのです。
会社なんていくらでもありますし、雇われるだけが人生でもないです。もっと言えば仕事だけが人生じゃないです。
世界を旅すれば「お金を稼ぐために生きる」という考えがいかに先進国の都市部でしか共有されていない局所的な「宗教」かを実感できると思います。

いつも旅のことばかり考えていた

いつも旅のことばかり考えていた

 

 

地球上の局地的な場所で仕事ができるとか、できないとか、そんなのどうでもいいんです。
「自分の人生」をいかにこの世界で有効活用させるかどうか、それ以外に大事なことはないと思います。

●「モノを買う」時点でマーケターの策にはまっている

この時代は「売る」側からしてみれば「物が売れない」時代です。
これは営業や販売職経験者の方なら多くの方が理解していると思います。

世界は「IT化」し、さらに「ソーシャル化」しています。
20世紀の大量生産大量消費時代のように大企業が新聞やテレビで大広告を打って、大衆が盲目的に「モノ」に向かって直進した時代は終わりを告げました。
新聞は解約され、テレビCMはザッピングされます。

 

「IT化」により、あらゆる「リアル店舗」が「デジタル店舗」化し、
さらに「ソーシャル化」により、あらゆる「デジタル店舗」が「リアル店舗」化しています。

人間は外部刺激を受けて思考を開始すると思いますが、その外部刺激の割合が新聞・テレビ等の旧来のマスメディアからソーシャルメディアへと完全にシフトしてきています。
僕はこれからの時代はおそらく個々人がソーシャルメディアで自分と価値観の近い人・親和性の高い人・方向性が近い人の使っているモノや読んでいる本を共有しあう時代が来ると思います。

そして「友達」は「お客さん」化し、「お客さん」は「友達」化していきます。
そこにはソーシャルメディア上に「トライブ(部族)」が形成されます。
これからの企業のマーケターは旧来の対大衆ではなくこの対「トライブ(部族)」に向けて情報を発信していけるかどうかが肝になってくると思います。

しかしそのためには各企業の各マーケターは各「トライブ(部族)」に商売っ気なく、自然に溶け込まないといけません。これは難しいです。
そこまでがんばっても影響力のあるブロガーの一言でライバル社の電気毛布がバカ売れしたりもしますw

 

そうなるとマーケターはどう考えるか?
これはすごく大事です。相手(マーケター)はどういう手を打ってくるか、相手(マーケター)に「憑依」して考える。

おそらくまだ「IT化」「ソーシャル化」していない「トライブ(部族)」以外の人間にしばらくは旧来型の大広告を打ち続けるでしょう。
そのほうが費用対効果の悪い「トライブ(部族)」相手にするより営業費用のコスパがいいですから。

具体的には「IT化」されていない地方都市のおじさんやおばさん、「ソーシャル化」されていないけどカネを持っている独身男性等に向けてです。

地方都市のおじさんやおばさんはまだ新聞を読んでいますし、暇な独身男性はまだテレビをデジタル録画せずにリアルタイムで見ています。

そう考えると必要のない「モノを買う」時点でマーケターの策にはまっていると言えなくもないです。

●会社(法人)に媚びず、富貴を望まず

「人に媚びず、富貴を望まず。」
これはこのブログのタイトルの由来にもなっている戦国時代の軍師・黒田官兵衛の言葉です。

 

彼は関ヶ原の戦いのどさくさに紛れて九州を押さえて天下を取ろうとした説があります。(異説もあります)
しかし関ヶ原の戦いがたった1日で終わってしまったしまったため、東軍側であったにも関わらず徳川家康の恩賞をすべて断り、城内の粗末な小さな家で晩年をおくったと言われています。
僕はこの黒田官兵衛こそが理想の「ミニマリスト」だと思います。

 

ここで言う「人」というのは「法人」つまり「会社」にも当てはまると思います。
現代の言葉で言うと、
「会社に媚びず、ミニマリストに生きる。」
となるのでしょうか。

ここでいう「会社」には二つあります。

ひとつは給料をくれる「会社」。
ここが微妙ならとっとと辞めればいいんです。「自分の人生」の時間の「健康寿命」のほうが絶対的に大事なんですから。
同じ職場でもし入社後すぐに辞めた人がいるなら、その人は根性がなかったのではなく、すでにそのことを理解していたのだと思います。

そしてもう一つはせっかく稼いだ給料を奪う「会社」。
これは各企業のマーケターが周到な策を練っていらない物を買わせよう、買わせようとしてきます。
そんなの相手にしているくらいならそのお金でとっととITパスポートかドットコムマスター★★申し込んだほうが賢明です。

 

「会社」なんかより「自分がこの世に生きていることの意味」のほうが100倍くらい大きい。
軍師・黒田官兵衛はそう言いたかったのではないでしょうか?

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 2014年12月。大分県・中津城前にて撮影。

 

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