これは、mixiのサービスが始まってまだ2か月程の2004年5月6日に僕がmixi日記に書いたものを若干修正したものです。
このあとのブログ内容に関係してくるので載せてみました。
時代背景を言うと、SNSは完全に紹介制の時代で、ちょうどGREEとmixiが国内SNSの二大勢力でした。
「紹介制」という制限のあるなか、両者は順調に会員を増やしており、「果たして、どちらが天下を取るか?」という源平合戦のような時代でした。
両者は会員自体がまだ少なく、こういう内容の日記を書くと、必ず当時のmixi社長も読みに来たことが「足あと」でわかりました。
今から考えると嘘みたいな時代ですね。
■GREEとmixi、どっちが増えるか?■
最初に言っておきますが、これは私の「予想」であり、「意見」ではありません。
競馬予想や天気予報のような感覚、ちょっとした「つぶやき」の程度なので、ひとりごとを聞くように読んでいただければ幸いです。
さて、この2者を比べる前に、まず、
「どんな人が紹介制(mixiのようにメール紹介によりメンバーが制限されている)のSNSを利用するのか?」
というのをこの間、考えてみました。
私が考え付いた結果は、
「登録することで『得るもの』があり、
登録することで『失うもの』が少ない人。」
でした。
(あたりまえと言えば極々当たり前なのですが・・・)
で、逆に、
「登録することで『得るもの』が少なく、
登録することで『失うもの』が多い人。」
って、普通に考えたら登録しませんよね?
次に「実名率」を考えます。
さっき、ぱーっと見た私の感覚ではGREEは実名率が90%程度、mixiはそれに比べて実名の人は全体の50%もない気がします。
そこで真に勝手ながら、今回はGREEを「ほぼ実名SNS」、mixiを「半実名SNS」とします。
で、仮に完全な「実名SNS」が存在すると仮定します。
その場合、
「登録することで『得るもの』が多い人」
というのは現在、mixi登録している私達が考えるほど多くはないんじゃないか?と思いました。
「SNSに登録することで『得るもの』が多い人」 の傾向を見ると、
ベンチャー起業家、自営業者、学生団体関係者、イベント団体関係者、小規模なNGO関係者、出馬希望者、出店希望者、モノ書き、音楽・芸術・芸能などのアーティスト、などの、所謂「フリーランサー」と呼ばれる人達が多いですよね。
これは少し考えれば当然で、彼らは多かれ少なかれ、自分の名を売って「損」がない人達ですよね。
そもそも、どれも元々『狭い業界』でもあり、その安心感や「野良犬」どうしの居心地の良さもあると思います。
また『失うもの』が少ない、学生、主婦、フリーター、在外留学生、バックパッカー等も参加しやすいですよね。実名でも。
つまり、SNS活用方法としては、
「異業種交流会&同窓会&無駄話&ネタ披露」
になります。
しかし、翻って考えると、日本社会でこのような人達はあまり多くはないのではないかと。
そしてその中である程度PCを自在に操れ、かつ、最低限の閲覧時間&エネルギーがある人って意外に少ないんじゃないかな?と思います。
いや、根拠はたいしてないですよ。直感で。
ただ、最初はある程度伸びても、ある臨界点に達すると、伸びが止まるのでは?と思います。
つまり「実名SNS」が仮にあったとしたら、いつか、実名を晒すことにより「得する人」と「損する人」の境界線に達すると思うんですよ。
で、意外と実名で「損する人」って世の中の大多数ではないのではないかと思います。
世の中の多くの人は会社員か公務員などのサラリーマン・雇われ人ですよね?
つまり「組織の中の人」ですよね?
「組織の中の人」にとってはSNSで実名を晒して意見を言うなんて「損」はあっても、「得」はたいしてないように思えます。
「人脈」と言っても、例えば証券マンなら、その営業エリア内での人の繋がりは大事だったとしても、フリーランサーの繋がりなんてどうでもいいですよね。
サラリーマンからしてみれば、
「食っていくこと」
が最大にして最高の目標ですから。
また、新聞社支局員が、日記で、
「○○町の町会長、うぜーー!!」
とかは絶対、書けませんよね(笑)
誰が見てるかわかりませんから、会社名も書けないし、詳しい日記も書きにくいですよね?
「職場」という「失うもの」がありますから。
もし仮に登録したところでフリーの人達みたいに楽しめないでしょう。
つまり、「100%実名のSNS」があったと仮定した場合、それはいつか「フリーランスの壁」の内側にぶち当たると私は思います。
で、GREEは比較的それに近い為、ある程度伸びたところで、その壁にぶち当たって、増加が止まるのではないか、と(勝手に)思います。
で、mixiは実名登録者が頭打ちになったあと、匿名ユーザーが「フリーランスの壁」をすり抜けて雪だるま式に増えつづけると思います。
(言うまでもなく、両者の現在の設定やGREE内での実名雰囲気が続けばの話ですよ。)
結論!(ていうか予想!)
十数ヶ月後、GREEはある程度ユーザーが増えきったところで頭打ちになり、増加スピードが急減速。
mixiはユーザー数は激増するが、匿名ユーザーに実名ユーザーが駆逐される!
ただ、日本社会のPC・ネット普及率や、今後、新規フリーランス業界の参加により、「フリーランスの壁」が広がりつづければ、もうしばらく先に延ばせるかもしれません。
(定年後のおじいちゃんとかが参加し出したらそれはそれでおもしろいかもw)
個人的にはこの予想が当たらないことを願います。