先日、「ミニマリストは世界を救う!」ブログの本多メグさんにこちらの本をおすすめしました。
僕がこの本に出会ったのは去年の秋くらいで、「禅」に興味を持ち始めていて検索して見つけました。kindle版で購入したので朝の公園でiPhoneのkindleアプリで読んだりすると心が洗われる気がします。
ちょうどその公園にいた時にメグさんからtwitterでメンションが飛んできたのでこの本をおすすめしてみました。
すると昨日、こんなすばらしいエントリを書いていただけました!
本も神でしたが、このブログエントリも神でした!いやこの場合は仏か?w
是非ご一読を!
しかし人に本をすすめるって面白い!
「あー、この人にこの本を読ませるとこういうことを考えるんだ!」
という、なんだか化学反応を知る理科の実験みたいな感じです。
「自分らしくない時間は空っぽ」
の部分は僕はそこまで響かなかったのですが、メグさんの感想を読んでものすごく重要な部分だと再認識。
僕はこれと意味の似た言葉で、昔何かの本で読んだ、
「やりたくないことをやっているやつの顔は歪んでいる」
という言葉がものすごく好きです。
死ぬ直前に生き方を後悔しても仕方ないですしね。
いつ死ぬかもわからないし。
さて、メグさんのエントリ内にもありました「ミニマリストはやせている」説。
僕も物を捨て始めて10キロ以上やせました。やっぱり物を捨てるとやせる気がします。(ただ、僕はまだ理想体重までは5キロ以上重いです。まだまだ修行が足りないですね。。。)
確かにモノが少ない人で太っている人はいない気がします。
昔、僕が住んでいた学生寮で教科書以外ほとんど物を持たない変わり者のミニマリスト寮生がいましたが、そいつも確かに四年間ずっとやせていました。
ミニマリストはなぜ、やせているのか?
いくつか考えてみました。
●ぜい肉はモノよりもさらに『悪』
●余裕があれば食料を溜め込む必要がない
●人はいらいらすると油っぽいものを食べたくなる
●部屋内・部屋外を移動することが有酸素運動になっている?
●部屋が狭いと体が占める体積が大きくなる
●欲望に執着することからすでに解放されている
順に述べたいと思います。
●ぜい肉はモノよりもさらに『悪』
モノは空間を奪いますが、ぜい肉は空間も奪う上に、体力も、健康も、ヘタすると寿命も奪います。
モノを捨てられる人はぜい肉も簡単に捨てれるんだと思います。
捨てないほうがデメリットなのは明らかですからね。
逆にモノを捨てれない人はぜい肉のデメリットにも気づくことができない人なのかもしれません。
そういう人がダイエットしてもすぐリバウンドしてしまうのはもしかしたら部屋が片付いてないからかもしれません。
『部屋を片づける』という行為は「無駄なモノをなくす」というイデオロギーの象徴なのかもしれません。
ダイエットする前に部屋を片付け、場合によっては狭い部屋に引越しするだけでダイエットはその人の中で「ブーム」ではなく「イデオロギー」として定着するのかもしれません。
ちなみに僕の場合は、
親の会社落ち着く⇒奨学金全額繰り上げ返済できる⇒お金に余裕ができて部屋のモノが減る⇒収納の少ない部屋に引越しできる⇒やせる
の順番でした。
これはおそらくすべて「無駄なモノをなくす(なくしたい!)」というイデオロギーに貫かれていたのだと思います。
それはもしかしたら僕が4年間住んだ学生寮のような生活スペース3畳ほどのミニマムな生活を無意識に目指していたのかもしれません。
●余裕があれば食料を溜め込む必要がない
なぜ奨学金全額返済したあとにモノが減っていって、しかもやせたのでしょう?
僕の場合は奨学金全額返済までずっとギリギリの極貧生活だったのでモノを溜め込んでいました。幸か不幸か安アパートの割に収納スペースがかなりある部屋だったのでいらないものまでストックできてしまいました。
この時は「無駄なモノをなくす」というイデオロギーとは真逆の「なんでもとっておく」というイデオロギーに貫かれていましたw
なので気が付いたら体重は8*キロ!お腹の周りに浮き輪ができていました。
その頃、とある会合で複数人で取った写真を後日、現像して送ってもらったのですが、自分がどこにいるのかわからず、良く見たら実は一番手前にいるデブだったときは驚愕しましたw
10代の頃から比べたら20キロ増えていましたからね。。。
しかし僕は物理的には「なんでもとっておく」でしたが、ずっと「無駄なモノをなくそう」とはしていました。
その「無駄なモノ」とは実家の悪い経済状態と奨学金の返済でした。このふたつはいわば「借金」です。しかもこの借金を払ったところでなんにもなりません。
けど実家が落ち着かないと東京の僕も落ち着かないし、奨学金は繰り上げ返済しないと延々と月2万以上利子付きで払わされます。
30代前半までの僕はもうこの「双子の赤字」のことばかり考えていました。
しかし32歳でこの「双子の赤字」は解消されました。(正確には未だに実家は不安定ですが存亡の危機は免れました)
奨学金返済後、すぐに僕は家探しに取りかかりました。
その収納の多いアパートは周辺住民に問題があったので入居当初からずっとずっとずっとずっと引っ越したかったのですがその「双子の赤字」のせいで7年間、引越し費用がなかったのでした。
その頃も仕事がいっぱいいっぱいでしたが(そのせいでその秋の基本情報技術者とMCPC2級は落ちた)どうにか半年後に駅前のいい家が見つかり、引越し。
その時、服と本を大量に捨てました。その前から徐々に捨てていたのですが、それでもこの時の捨てた量はハンパなかったです。
僕は服はほとんど買わないのですが、その旧アパートの前の住人(大学の後輩)が置いていった服や、友達やメルマガ・mixi日記の読者が僕の貧乏を見かねて送ってくれた服などが大量にあり、貧乏かつ収納スペースのあった僕はそれらを大量に押入れに詰め込んでいたのでした。
そしてだいぶ捨てたにも関わらず、新しい家は収納スペースがびっくりするほど狭くなったので新しい家に移ってからもだいぶモノを捨てました。
以前の貧乏な僕からしてみれば考えられないことですが、お金もそこそこできて、しかも安い服屋もすぐ近所にあるので、狭い家に古い服を置いておくデメリットのほうが大きくなったのです。
すると会う人会う人から「やせたね!」と言われるようになりました。
今思うと冬眠前のクマが「食べ溜め」するように、常に貧乏だった僕は「緊急食」「緊急着」を常備していました。
しかしそれを「お金」という代替可能なモノができたことで手放すことができたんだと思います。
↑今回のエントリを書くにあたり、この本を参考にさせていただきました。
●人はいらいらすると油っぽいものを食べたくなる
余裕がないと人はいらいらします。
いらいらすると油っぽいものが食べたくなります。
でも油っぽいもので体重が増え、さらにいらいらします。
またいらいらしていると仕事でミスが増えたり、些細なことで人と喧嘩してしまったりもします。
それがさらにストレスになり、夜にドカ食い、そしてまたイライラするw
僕がこの悪循環から抜け出せた理由は、もう貧乏から抜け出したい一心で頑張って仕事してひたすらキャッシュを稼ぎ、どうにか「余裕」を作れたからだと思います。
今の自分は自分で言うのも変ですがよく「笑っている」と思います。ちょっとまえまでこんなに笑ってなかった。
ダイエットしたい人はまず「余裕」を作るか、それができないならまずイライラすることを辞めるのが先決かもしれません。
そのためにも、存在するだけで人間のエネルギーを奪う「モノ」は減らすべきだと思います。借金があれば利率の高いものから優先的に返しましょう。
「余裕がない」「モノが多い」「油っぽい」「イライラする」「ミスが増える」「勉強ができない」
これらの悪循環はスパイラル上に繋がっている気がします。
どうにかどこかで食い止めたいものです。仕事が原因ならその仕事を辞めることも検討したほうがいいです。
逆に、
「余裕がある」「モノが少ない」「小食」「笑う」「落ち着いてできる」「勉強ができる」
というのは『正のスパイラル』のような気がします。
『ミニマリスト』というのはその『正のスパイラル』の中の「モノが少ない」という一工程なだけかもしれません。
その『正のスパイラル』スキームをまとめたものが本来の意味での『宗教』だったのかもしれません。
●部屋内・部屋外を移動することが有酸素運動になっている?
広い部屋だと部屋内を移動しそうな気がしますが、逆な場合が多いと思います。
広い部屋だとついついいろんなモノを置いてしまって足の置き場がなくなったりして、もうパソコン前くらいしか人が座るスペースがなくてそこからもうほとんど動かない人も多いと思います。
そういえば日本より住宅環境の良いと言われるアメリカ人もかなり太っている人が多いです。
広い部屋にモノが少ないとなんか間抜けに見えます、しかも冬は寒いです。だからモノを買い込んでしまうんだと思います。
「部屋が先」か「モノが先」か考えると、僕は「部屋が先」な気がします。
なので広い部屋の人はまず強制的に狭い部屋に引っ越す、幸い狭い部屋な人はすぐ片づける、それだけですぐにやせてきます。
狭い部屋とはいえ、モノがなくなると人間はよく移動するようになります。自炊や掃除もしやすくなります。この有酸素運動がダイエット効果になっていると僕は思います。
また、家が狭いとよく家の外にも出るようになると思います。街を歩くだけでまた有酸素運動にもなりますし、足のツボも刺激されます。
モノを減らすことで機動力が上がり、さらに機動力が上がることで体がやせてさらに機動力が上がる。
これも『正のスパイラル』ですね。
●部屋が狭いと体が占める体積が大きくなる
そんな狭い部屋にいると広い部屋よりも自分の体が占める部屋の体積が大きくなります。
そいうなると体の体積は極力「圧縮」しようと思うのが人間の心理なんじゃないでしょうか?
そう言えば学生寮時代、入寮した時は太っていたやつが入寮半年後にすごくやせたりしていました。
これも居住空間が家に比べて強制的に狭くなったからかな?
●欲望に執着することからすでに解放されている
『正のスパイラル』がグルグルグルグルまわりついて、永久高速回転しきってしまったのが、もしかしたら「宗教者」なのかもしれません。
仏教で言うと「解脱」「涅槃」の域。
そうなるともう当然、太りようがない。
そういう「太る」「太らない」なんて次元じゃない域に達してしまっている『ミニマリスト』も多いと思います。海外とか。
そう考えると僕はまだまだ修行が足りないと思う今日この頃ですw