失業して1ヶ月。
僕は毎日ゴロゴロしているダメなおっさんになりたかったんだけれども、、、
意外と8月は忙しく、、、
3回も下諏訪に行ったり、イベントや飲み会に参加したり、クラウドファンディング支援したり、他人の悩み相談に乗ったり、、、
それらがいっきにどっと終わった8月30日。
あとは離職票の到着を待つだけなので、▼15時間くらい寝てましたw
で、起きても、なんにもしたくなくて、その時書いた▼ブログもグダグダした内容w
『才能』とは、人生における『○○したい気分』の占有率なんじゃないかな? - A1理論はミニマリスト
とにかく、なんにもする気になれなかった。
ブログも書きたいネタはいっぱいあるものの、、、
「書きたい!」
より、
「読みたい!」
の欲求のほうが勝っていた。
ブログ書くのが大好きな僕も、年に数回はこういう時がある。
でも、本棚には30歳前半くらいに買った『意識高い』系の本が並んでいて、、、
「いやいや、俺は今は『ダメになりたい』んだよ!!」
と、悶絶w
で、本棚の奥の方から取り出してきたこの2冊の本!!
朝までこの2冊読んでた。
読み返すの、何度目だろう。やる気のない時にちょっとだけ元気になる不思議な漫画(笑) pic.twitter.com/Qn7Zv9u8iN
— A1理論 (@A1riron) 2017年8月30日
これこれ!!
『ダメになりたい』時に、おもいっきり『ダメにしてくれる』マンガ!!w
僕は誤解を恐れずに言えば、
『労働』は『アッパー系の麻薬』
だと思ってるし、
『無職』は『ダウナー系の麻薬』
だと▼思っているw
『労働』は『アッパー系の麻薬』、『無職』は『ダウナー系の麻薬』だと思う。 - A1理論はミニマリスト
どっちが『良い』『悪い』はないと思っていて、
それぞれの人間の『好みの問題』
だと思ってる。
バックパッカーでもアメリカが好きなバックパッカーもいれば、インドやパキスタンが好きなバックパッカーもいる。
それは『良い』『悪い』ではなくて、個人の『好みの問題』だ。
ちなみに『アッパー系の麻薬』のみを『善』とし、『ダウナー系の麻薬』を『悪』と定義付けてしまったところが、
20世紀という、
「プロダクトの『生産性』」
が未熟だった時代に、ルネッサンス・第一次産業革命から連綿と続く
『資本主義』という人類史最大の宗教
が広まってしまった弊害があると、僕は思う。
コアなファンにウケるモノは、大衆には受け入れられず、わかりやすいモノがヒットする。これ、資本主義・民主主義の弊害だよなぁ。 / “第182回 松×高 Radio 放送室” https://t.co/Z8ikFzt13E
— A1理論 (@A1riron) 2017年8月31日
その時代はネットもブログもSNSもtwitterもスマホもタブレットもなかったから、
『ダウナー系の麻薬』を愛する人たちは『ヒッピー・コミューン』とも言われた。まぁ、アメリカ人が主流だったから、マジで麻薬を愛する人も多くて、一般的日本人からしてみればドン引きだったんだろうけれども。
とまぁ、そんなことはどうでもよくて、
「プロダクトの『生産性』」
がカンストしたこの時代、
『労働』は『絶対善』ではなくなりつつある。
だって、
「バカの考え休むに似たり」
であって、『生産性』の低い人間の労働なんて、この時代、ロボットやAIに任せたほうが、より論理的で合理的な動きをすると僕は考える。(AI理論w)
下手すると、『生産性』の低い人間の労働価値なんて、マイナスにしかならない。
僕は40年ほど生きてきて、そんな場面をイヤと言うほど見てきた。(というか、基本的にそんな場面しか見てないw)
しかも、日本社会の場合、『生産性』の低い人間のほうが出世しやすく、上流工程に行きやすいのだから、そもそも『労働』自体が意味がほとんどない。
それはもう戦前の旧日本陸軍の頃から連綿と続く、
美しき日本の伝統美
だw
なので、『労働』なんてテキトーにやってて、疲れたら、
『ダウナー系の麻薬』
を嗜む人生のほうがいいと僕は思う。
日本の中にはこういう、
『ダウナー系の麻薬』
を嗜んで来た先輩たちがいっぱいいると僕は思う。
ちなみに、ミニマリスト男子はそういう『ダウナー系の麻薬』を嗜むのが大好きな人が非常に多いと僕は思っているw
(働きたくないでござる!絶対に働きたくないでござる!!)
と、前置きが長くなりましたが、、、
そんな、
「読む『ダウナー系の麻薬』」
を描く代表的な漫画家が「吾妻ひでお」氏だと僕は思いますw
彼が活躍した時代はかなりまえで、アニメ化された漫画もあるらしいのですが、テレ東系が多かったためか、僕は『失踪日記』を読むまで名前も存じ上げませんでした。
この漫画は2005年に発売され、かなりヒットしたので知ってる方も多いのでは?
有名な漫画家が失踪するという事実もさることながら、失踪時のリアルな体験や、その後のガス配管工の仕事や、若い頃のエピソード、アル中病棟での生活など、とにかくリアリティ溢れる漫画で、かつ内容が4段漫画で濃いいw
まぁこれはかなりの人が読んだことある漫画だと思うし、改めて中身を引用しようと思ったらあまりにも微妙なシーンが多かったので、読みたい方は中古本等で安く購入してくださいw
僕も昔、▼105円で購入していたようですwコスパ最強!w
この漫画は、まさにダメになりたい時に読む『エントリードラッグ』に近く、僕もこれから吾妻ワールドにハマっていきましたw
『失踪日記』をインタビュー形式でさらに掘り下げた▼『逃亡日記』。
『アル中編』をクローズアップした▼『アル中病棟』。
失踪から帰宅後の毎日をだらだらと書き綴る▼『うつうつひでお日記』×2。
(ただし、▲この2冊はエロい絵も含まれているので要注意!)
でも、僕の中では、
吾妻さんの若い頃の貧乏エピソードを抽出し、吾妻さん以外の登場人物をすべて動物で描いて(女の子だけ人間w)、空や地にも動物溢れる、
▼『地を這う魚』
がぶっちぎりで大好きですねー!!
もう『失踪日記』よりもこっちのほうが大好きです!w
というか、この2冊はセットで読んでこそ、お互いの漫画の良さがさらにわかると思ってます。
というわけで、内容は、、、
北海道から単身出てきた、まだ未成年の吾妻青年は工場で働き出すが、使い物にならなくて、すぐに仕事を辞めてしまい、布団や荷物も会社の寮に置いていたために、カバンひとつで一文無し状態になる。
家がないので、▼山手線で寝る毎日wこれはひどいwww
ていうか、デフォルメされているけど、▲この『他界母駅』って、僕が住んでる高田馬場駅のことだと思うw
(実際、高田馬場周辺で野宿もしていたそうですw)
そうこうしているうちに、家もないのに立ち読みした漫画をきっかけに漫画家のアシスタントになり、北海道時代の漫画友達の家に勝手にもぐりこむうちに、▼新しいオンボロアパート『武蔵野荘』に(借金して)みんなで住むことになる。
(場所は西武新宿線の都立家政駅近く?)
▼この北海道漫画仲間6人のドタバタビンボーエピソードが特に面白いw
しかし、常にカネがないw
吾妻青年にいたっては、アシスタントをしていた漫画家の誤解で、
給料を3万円→1万円に減らされ、食費もままならない状態にw
25円のインスタントラーメンばっかり食べてたり、近くに住んでた女性漫画家(大和和紀と忠津陽子)におカネを借りに行って断られたりw
とにかく、ビンボーエピソードが続いていくw
そんなビンボー生活の中でも、
田舎から東京を夢見て出てきた青年らしく、漫画論や人生論を昼も夜も論じ続ける。
僕は▼この字ばっかりのシーンが好きだ。
なんやねん、このオチwww
まぁ、こういう、
「頭が求めるモノ」と「身体が求めるモノ」が違って、言動が矛盾してしまうところが『若さ』
なんだろうなぁ。
(僕は若いころから草食系だったけれども。。。)
それとも、
『煩悩』も<空>だから矛盾してないのか?w
ミニマリストもマキシマリストも、
「どっちも同じ変態」
ってことか?
(俺と同じ考え方だw)
ちなみにwiki▼『煩悩』w
で、ビンボー生活の中、ライバルにも先は越されたものの、▼やっと仕事がもらえた吾妻青年。
で、ここから少しずつ、仕事は入ってきて、
「これから」ってところでこの物語は終了。
それから先は「あとがき」で登場人物のその後が語られるのみ。
北海道から『夢』を持って出てきた6人は、次々と『現実』に降りていき、
最後まで漫画の世界に残ったのは吾妻氏ともう1人(まっちゃん)だけになってしまう。
こういうのって「リアルだなぁ~っ」て思う。
『トキワ荘』みたいな「全員でオールスター!」っていうのもそれはそれで面白いけど、、、
まぁ、現実は20歳前後の青年が6人いれば、1人か2人残ればいいほうだよね。。。
これは僕の学生寮時代の実感もそうで、連絡とれなくなったやつ、死んでしまったやつ、普通のサラリーマンになったやつ、なにがしたいのかよくわからないやつ(エスターク)等、それぞれだ。
生き残って▼その後、ヒット連発していた吾妻氏でさえ、、、
バブルの影響もあってか、ものすごくハードな毎日が続き、それが『失踪日記』に続いていく。
(なので、やっぱりこの2冊はセットで読むのがオススメ!)
先の『五欲』で言うと、
「睡眠欲以外は要らない!!」
って状態になったんだろうな。
つまり「働きすぎ」w
というわけで、この2冊を読むと、1人の男の、
「極貧で家もカネも仕事もなく、もがいていた時代」
「仕事があまりにもハード過ぎて死にかけていた時代」
「なにもかも捨てて失踪した時代」
という人生を垣間見れますw
なので、
「ずっと人生、低空飛行だった人」
というよりは、
「ずっと突っ走って来て、今まで頑張ってきたけど、もう『働きたくないでござる!』な人」
に読んで欲しいかな。
女性や「ここまでハードなのはちょっと。。。」と言う方には、主人公がバツイチ女性の元頑張りやさんである▼『34歳無職さん』もオススメ!
で、僕自身も若い頃からずっと東京で極貧生活で、しかも、吾妻氏と同じ、高田馬場から西の西武新宿線エリアでもがいてきたので、このエリア的にも、エピソード的にも共感しまくる次第です。
完全に僕の意見を言うと、
吾妻氏は芸術家肌で、「生きること」自体が『作品』
なんだろうな。
だから、モノにもあんまり興味がなさそうだ。
僕のミニマリスト6分類で言うと▼『神田川系ミニマリスト』と『ドミトリー系ミニマリスト』の間くらい。
ミニマリストを『家』別に5タイプに分類してみたよ!それぞれのタイプの愛読書も紹介!(追記で計6タイプになりました) - A1理論はミニマリスト
それがなにもかも嫌になって、最終的に、
『家さえも断捨離系ミニマリスト』
になっちゃったんだろうなぁ。
僕もそうかもしれないけど、
若い頃の「食うや食わずの時代」が長く、逆にその時代の生活が『コンフォートゾーン』になっちゃってる気がする。
なので、
カネはいいから(自分らしく生きれる)時間をくれ!
ってことなのかもしれない。
「これなら、食うや食わずだったけど『自由』があった極貧時代のほうがマシだ!!」
と思って描いたのが『地を這う魚』なのかもしれない。
自殺未遂まで経験した失踪期を経て、
これらの自分らしい『作品』を生み出せるようになった吾妻氏は、今、一番、人生に満足しているのかもしれない。