昨日、ミニマリスト佐々木さんがこんなツイートをしました。
海外をいろいろ見てきた人と話していたのは、「今は日本がおもしろい」ということ。
人が減って活力がなくなった地方は、なんとかしようといろんな試みをし始めていて、おもしろい。活力がなくなったからこそ、変える力が湧いてくることもある。だから日本がおもしろいんだろうね。
— 佐々木典士(ミニマル&イズム) (@minimalandism) 2016年9月11日
それに関しての僕の@ツイート!
@minimalandism これは多くの元バックパッカーがよく言ってます!
日本の地方都市がどんどんとポートランド化していってるのが面白いし、その中心がゲストハウスになりつつあります!— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2016年9月11日
それへの佐々木さんからの返信。
@A1riron 本当にそうですよね。魅力的な地方都市がたくさんあって……。これからはその中から選ぶこと(兄さんにとっての下諏訪を見つけること)が、大きなテーマになりそうです。
— 佐々木典士(ミニマル&イズム) (@minimalandism) 2016年9月11日
これについては▼以前も少し書きました。
2010年代、アジアから日本への『引揚者』達の時代背景を考えてみた。 - A1理論はミニマリスト
僕の言葉で言うと、日本の地方都市はどんどん、
『ポートランド化』
して行っている気がします。
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これは、
おそらく少子化と、高齢化が同時に起きているゆえの現象なんだろうな
と思う。
先日、『サロンしもすわ』で聞いた講演会で、団塊世代の講演者が、
「私の子供時代は●●小学校は55人学級が12クラスほどあった。しかし、今年の入学者は25人で1クラスだけです。」
みたいなことを言っていた。(数字はうろ覚え)
これってすごいことだと思う。
60年くらいで子供の数が1/26くらいになってるんだから。
人口激減にもほどがある!w
下諏訪は日本の中でも、特に人口減が激しい地域だとは思うけど、しかし、僕の故郷の姫路も、子供が少なすぎて「子供会」というのがもう、ないらしい。
地域の祭りも、昔はすべての町が参加していたけど、今は参加辞退する町が多いらしい。
若者が少なすぎて、「みこし」が担げないらしい。
そうなってくると、若者が、ちょっと面白いことをやり始めるだけで、地域のみんなが応援してくれるんだろうな。
ちょっと前まで、人口ボリュームが多い団塊世代がまだ50代の現役バリバリ世代で、若者がちょっとでも変なコトしようものなら、
「いらんことするな!持ち場に戻れ!経済を回せ!!」
みたいなノリだった気がする。
若者がゲストハウスなんて作ろうものなら、
「ヒッピーの溜まり場を作るな!ちゃんと就職しろ!!」
みたいな。
そんな団塊世代も70歳を前に、もはや好々爺というか、
「なんでもやってみろ」
的なノリになってきている気がする。
あるいは、自分の病気のことでいっぱいいっぱいだったりする。
(日本人の平均寿命は80歳くらいだけど、健康寿命は70歳くらいだと言われる。80歳でエベレスト登ったりする爺さんは、それが「珍しいから」注目されているだけで。)
というわけで、10~20年ほどまえまで声が大きかった団塊世代のおっさん達の声が、ほとんど聞かれなくなった。
そして、それと同時に、地元の商店街も、ほとんど歩いている人はまばらで、数少ない若者は週末に遠くの町のイオンモール内を往復しているだけだ。
そんな中で、
「俺はこの町でこういうことをやりたい!!」
という旗を揚げた若者は、多少、変なことでも応援されていくんじゃないかな??
日本の地方都市のポートランド化は人類の正統進化だと思ってる。
アメリカのように、人がバラバラに住んでて、引越しが日常な国民なら、ポートランドに変な人が一極集中するんだろうけど、日本のような農耕民族で檀家制度があるような国では、移動するより地元をポートランド化したほうがいい。
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2016年9月11日
アメリカは人がみんなアメリカ中にバラバラに住んでいて、
「先祖代々」
という言葉がほとんどない国だから(ていうか、ほとんどの国民がアメリカ大陸への移住者みたいなもんだし)、変な人が「ポートランド」や「ブルックリン」に二極集中するんじゃないかな?って思っている。
日本の中でも比較的歴史が浅い都市であり、人口流動性が高い「東京」だと、新宿・中野・杉並あたりによく変な人が住んでいるように。
ただ、日本は檀家制度がある。さらに、各家に仏壇・仏具と、墓がある。
なので、地方の人口の流動性はかなり低いと僕は思う。
現代はイオンもあるし、amazonもあるしね。
なので、地元から出たがらない若者が多い。
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そして、都会は仕事は多いものの、給料が安い割に、家賃が高い。
なので、尾道みたいに、若者たちが空き家を自分たちで改修して住むような町が日本にも出現してきた。
僕も▲このコミックエッセイにハマって、▼2014年の年末に尾道に行って、空き家巡りをしたし、、、
生きるのに疲れたら広島・尾道の『あなごのねどこ』に泊まりに行こう!【0円で空き家をもらって東京脱出!】 - A1理論はミニマリスト
つい先週は、上諏訪に日本で初めてできる、ポートランドにある「リビルディングセンター」の▼日本支部のオープンまでのお手伝いをしてきました!!
上諏訪リビルディングセンターのお助け隊を体験!めっちゃ面白かったよ!! - A1理論はミニマリスト
個人的には、上諏訪は尾道と地形が似ていて、やっぱり山肌に沿って、▼明らかに人が住んでない空き家がいっぱいある。
国破れて山河在り、城春にして草木深し。(杜甫) - A1理論はミニマリスト
しかも、尾道のような「廃墟系空き家」ではなくて、おそらく、家主が数か月に1度くらいに仏壇等をメンテナンスしているであろう「住める空き家」がいっぱいある。
下諏訪で言うと「星ヶ丘」がすぐそばにあるような感じだ。(って、こんなマニアックな話して誰がわかるねんwあ、中田五郎さんかwww)
なので、今後は、空き家を改修して安く住みたいような人には、
「西の『空きP』、東の『リビセン』」
みたいになっていくのかもしれない。
(※現時点ではリビセンは空き家の改修などはしていません。けど、相談くらいはのってくれるのでは?って思います)
僕的には、この2都市が、日本の中では大きく「ポートランド」っぽいと思っています。
けど、これには異論がある人も多いと思います。
徳島の神山とか、千葉の金山とか、最近では新潟の沼垂とか、かなりポートランド化してるっぽい。
たぶん、その地にゲストハウスが出来れば、そのゲストハウスが日本中の有名ゲストハウスにフライヤーを配るわけで、そうなると、僕みたいなゲストハウス好きの目にはすぐにつくわけで。
そうなると、ゲストハウスに変な人がいっぱい泊まりに来て、その周辺が、ポートランド化していく。
空き家を改修した雑貨屋が出来たり、天然工房のパン屋さんができたり、工房やアトリエができたり。
最近では、逆に、お役場のほうから、そういう人たちをあえて呼び込むために、官制のゲストハウスさえできていたりする!!
(こんなの10年前じゃあ、考えられなかったよ!!)
せっぱつまっている「消滅可能性都市」は、そうまでしてまで、若者を呼び込みたいんだろうな。
けど、ゲストハウス好きは、移住してきても、経済を回すつもりはあんまりない気がする。
僕はそれでいいと思っていて、
経済のために人間がいるんじゃなくて、
人間のために経済がある
と思っている。
経済を回すことより、そこに住んでる人が、心身共にポジティブに生きて行くことが最優先だと思っている。
(でも、人間がいるだけで、最低限の経済は回っていくと思っている。)
そんなこと、50代くらいの時の団塊世代に言おうものなら、
「おまえはなにを言ってるんだ!そんなことじゃあ日本は中国に追い抜かされるじゃないか!!」
と、激を入れられて試合終了だったと思う。
けど、最近の団塊世代はものわかりが良くなりすぎていて、
「それでいいから、好きなようにやって、この町に人を一人でも多く呼んでください。」
みたいになってきている。
だから、日本が窮屈で、今までアジアに逃げていたような▼日本人が日本に引き揚げて来ているんだと思う。
2008年くらいに▼「外こもり」という言葉が流行ったけど、、、
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今は、日本の地方都市が「ゆるく」なったおかげで、「外こもり」していた、もしくは10年前なら「外こもり」していたであろう若者が、地方で「内こもり」を始めたような気がする。
これはヒッピーカルチャーが今も残るポートランドと同じ現象だと思う。
急速な少子化、特に空き家化が進んでいる地方都市、しかも、よそ者を受け入れる都市に「内こもり」な若者が集住するのは、時代の必然だし、日本の場合は、アメリカのような、ポートランドとブルックリンの二極集中ではなく、日本中に、ゲストハウスを中心に、そんな「ポートランド」が点在しているのが、僕はものすごく面白いと思っています!!
また、「内こもり」と言えども、そのマインドはSNS等を通じて、▼常にオープンなのも、非常にいいと思っています。
というわけで、日本各地にポートランドができるような時代に生きれて、僕は満足だし、今後もこのブログでそういう町を伝えていきたいと思っています!!