昔々の2000年代、ブログとはパソコンのモニターに向かって座って読むモノだった。
読む人は主に自宅で、夜や休日の時間がある時に椅子に座り、パソコンの電源を入れ、パソコンが立ち上がるまでコーヒーでも入れ、リラックスした状態でブログを読んでいた。どちらかというとテレビ番組、読書、サイト閲覧に似ていた。
読む時は多少時間の余裕があったので長文でも面白ければ苦にならなかった。
逆に短すぎると次のブログや次の用事に移られる。
なので書くほうもできるだけ『長文で読ませるブログ』を目指した。ネタは小出しにせず、できるだけ貯めて貯めて、『作品』化してからいっきに放つ!
いわば『元気玉』。
時は流れて2010年代のスマホ時代。
人々はスマホでブログを読むようになった。
スマホは場所も時間も選ばない。
電車の中、友達との待ち合わせ中、信号の待ち時間、トイレの中、スーパーのレジ待ちの間。細切れ時間に隙あらばスマホを出してブログをチェックするようになった。いわば携帯メールの延長。
スマホ時代になってブログ閲覧デバイスにアクセスする頻度はめちゃくちゃ高くなったが、それと引き換えにデバイスアクセス一回ごとのデバイス滞在時間はかなり短くなった。
しかもブログは優先順位が低い。
普通はまずLINE、メール、フェイスブック等。これは友達からメッセージが来ている可能性もあるし、なによりまずアプリ右上に出ている赤いバッチを消したい。これらは至急かつ重要なタスクだ。
この赤バッチ系アプリの処理が済めばfeedlyやはてなブログアプリを開いてくれるかなと思いきや、次はTwitterだ。
フォロワーからメンションが来てるかもしれないからだ。至急ではないにしろ重要なタスクだ。
そして第三番目にやっとブログが来る。
不急かつ特に重要でないタスクだからだ。
ここに来るまでに目的の駅に着くかもしれないし、信号が変わってるかもしれないし、レジで自分の番が来ているかもしれない。
しかもスマートニュースやグノシー、feedlyやはてなブログアプリを開いた後に面白そうな記事が複数あった場合は面白そうな順番から、もしくは最初に見た順番から読んでいくことになる。
なのでその時にどれだけ面白い記事を書いていても他の面白い記事とバッティングしていたら読まれない可能性がある。
また、読んでる途中に自分の駅に着いてタイムオーバーで半強制的に未読了の時もあるだろう。未読了だと当然、ブログ下についているソーシャルボタンも押すことはない。
次回スマホを開いた時にさっき途中まで読んだブログ記事に戻って来てくれるかどうかは微妙だ。
なぜなら次のスマホアクセス時も多くはやはり最初にLINE、メール、フェイスブックの赤バッチ系、その次にTwitter、そしてブログの順になる。この順番はルーチン化しているからほぼ変わらないだろう。
そのときに重要メールとかが来てたらさっき読みかけだったブログ記事の続きを読むことなんてすっかり忘れてしまうだろう。『あとで読む』にもまず入れてないだろうし、入れていてもまずあとで読まない。
そしてスマホ時代は家のパソコンでは逆にいつでも電車の中で読めるブログは読まず、パソコンでしかできない書類作成や、家にある書類を使ってなにかに応募するなどの『事務系作業』が優先されるだろう。
そうなるとブログを書くほうとしては、パソコンで読まれていた時代から戦略を変えないといけないと思う。
同じ記事でもネタが出揃うまで貯めて、貯めていっきに放つより、小出し、小出しにして一つ一つの記事にアクセスしてもらう確率を上げたほうがいいだろう。
いわばクリリンの『拡散エネルギー波』に近いだろう。
長い記事を丁寧に章立てして書くより、思いついた順に1記事ごとに1テーマでミニマムに説明してソーシャルボタンまで向かわせるのがいいのではないかと思う。
そしてあとでそのテーマだけをまとめて電子書籍化するのもアリだ。セルフブログキュレーターであり、セルフ「ゆるく考えよう」だ。
ちなみに個人的にはブログ読書層はパソコン時代よりスマホ時代のほうが『女子』が多いと思う。
男はスマホで赤バッチ系を処理した後はひたすらゲームか2ちゃんまとめのまとめ、というパターンがかなり多いと推測。
逆に女子は昔から携帯小説などによくハマっていた、大学の文学部も女子比率は高い。女子は比較的ゲームより文章が好きだ。おそらくそういう脳の構造をしているのだろう。
なのでブログ内容(コンテンツ)は女子受けするミニマリズム、断捨離、ローカルグルメ、節約術などを織り交ぜながら、極力2ちゃん用語やネットスラングを使わず、文学的で若干上品な口調で書いたほうがウケがいいと思う。
そうすれば女子の口コミに上手く乗ってソーシャル拡散できるかもしれない。拡散エネルギー波をさらに拡散(笑)
また、先日過去記事にも書いたが、ブログ内容は昔のように夜にパソコンのモニター越しに読んで違和感がなかったネガティブな内容より、今は午前中や昼間のスキマ時間に読むのでポジティブな内容のほうがいいだろう。
ブログは仕事や家事やショッピングが終わった後に読むものではなく、仕事や家事やショッピングの合間に読むものなので、ネガティブな内容だとその後の作業テンションに差し障る。
ブログを読んでポジティブな気持ちになれたらその後の作業効率や作業成功率も上がるだろう。そうなれば「またあのブログ読みたい。読者登録したい。」と思うかもしれない。
そして書くほうもスマホから記事をアップすることに慣れたほうがいいかもしれない。
ブログのスタンスやテーマにもよるけど、書くほうもいつでもどこでも思いついた時にスキマ時間でスマホですぐにアップしたほうがこの時代はブログ運営効率がいいと思う。拡散エネルギー波を撃つ練習というわけだ。
はてなブログのアプリもリニューアルしてめちゃくちゃ書きやすくなった。
Twitterで連続投稿するくらいの文量ならはてなブログアプリ開いて1記事にしちゃったほうがいいと思う。
ということでこの記事は全部スマホから書いてみました。