ひとつひとつの言葉がステキ過ぎるミニマリスト・下重暁子さんの本『持たない暮らし』の第二章の感想文です。
▼僕が読んでいるのはこちらの文庫版です。
▼第一章の感想文はこちら。
若いときは失敗をしながら物を買っている。
物を買うなかで学んでいかなければいけない。それでなければ歳を重ねても、いたずらに買い物をして、いらぬ物を増やす結果となるだろう。
確かにねー。
若い時、特に20代は収入も少ない上に、世の中に対する知識もない、さらに自分自身のこともよくわかってない、という「三重苦」だったと思う。
僕は20代の時もあんまりモノは持ってなかったけど、「三重苦」は確かにあったと思う。
で、30歳過ぎてからかなりいろいろ楽になった。
そして、35歳過ぎて何にもいらなくなった(笑)
欲望という名の電車は走り出すと止まらない。
誰も制御できない。できるのは、自分自身だ。
欲望そのものがその人本人から出ているから、同じ人が制御するのは至難のわざである。
これに関しては僕は基本的に、▼「脳はバカ、腸はかしこい」と思っている。
脳に忠実に生きればドーパミンやアドレナリンという「欲望という名の電車」に乗ってしまうことになる。
腸に忠実に生きればセロトニンという▼徒歩旅行者になる(笑)
わたしたちは過去から未来に向かって生きている。
わたしの持ち時間はそのなかの一瞬かもしれない。目を前に向けて、精一杯生きたい。ほんとうの時間を生きたいのだ。自分がとらわれているものから解放されてのびのびと過ごしたい。
人生は一瞬の瞬きのように短い。
だから毎日一生懸命生きていきたい。
閃光のように!!(笑)
「贅沢」と「シンプル」とは、相反することのように思えるが、実は、シンプルな暮らしのなかからこそ、心の贅沢が得られるのだと思う。
シンプルな生活のほうが贅沢。
禅の発想ですね。
僕もシンプルに、シンプルに生きていきたい。
良寛しかり、西行しかり、芭蕉しかり、蕪村しかり、すべての物を捨て、旅に生きる覚悟があってこそ、ほんとうに自分が求めることが見えてくる。
わお!!
日本人ミニマリスト・オールスターバトルじゃないですか!!(別にバトルはしてないw)
「旅に生きる覚悟」
この言葉、大好きです。
旅をしていない普段から「旅に生きる覚悟」がある人こそ、一番『自分』という人間を理解しているんじゃないかと思います。
「ちょっといいわねぇ」と思ったら、買わないこと。
「ちょっといいもの」は、ちょっといいだけだ。
名言過ぎた(笑)
なにか店頭でちょっといい買いたいモノがあったときはこの言葉を思い出したい(笑)
物が多いのは使わないものをしまってあるからだ。しまわずに、使う。
いいもの、好きなものを使えば、しまうものはなく、自然に物は減ってくる。
そもそも「モノをしまわない」という考え方。
僕は引越しする時に『収納スペースが狭い家』を探しました。
前の家はアパートの割に収納スペースが広すぎた。だからビンボーな僕でもいらない安物を大量に抱え込んでいた。
今は収納スペースが狭いので余計なものは買わなくなりました。
服も上着は全部壁にかけていて、一年以上着ないものは処分しています。
使うものだけを持つ。
お金がもっとも大事と思っている人なら、金庫があって当然だろう。通帳や証券、現ナマが入っているかもしれない。とり出してニヤニヤしている人をだれも非難はできない。他人に迷惑をかけない限り、その人の価値観なのだから。
そうそう。ミニマリストにとってこれはすごく大事。
マキシマリストを非難してはいけない。
それはその人の価値観であるし、その価値観に至るまでのバックボーンとしての過去の経験が必ずあったはずだから。
必要最小限の物だけで生きる。
必要最小限の物に囲まれて生きた人といえば良寛である。(略)
六畳一間にいろり、庵も借り物で持ち物といえば、墨染めの衣と托鉢用の鉢、筆と墨くらいのものではなかったか。
良寛か。
他人とは思えないな(笑)
世の中にまじらねとにはあらねども
ひとりあそびぞわれはまされり
その良寛の句。
世の中に交わりたくないということは別にないんだけど、一人で遊んでたほうが楽しいね。(A1理論訳)
これ、わかるわー。
僕も残りの人生はずっとブログ書いて、旅して、本読んで生きていきたい。
人と交わるのは最小限でいたいね。家族さえも。
自分が持っていることを忘れているものは、その人にとって大したものではないのではないか。
これは意外とモノ以外にも言えるかも。
使わないネットサービスのアカウント、使わないパソコン内のデータ、見ることのない卒業アルバム。持っていることを忘れているものは持っていなくてもいいもの。
それらは断捨離するとすごく気持ちが軽くなると思う。
使わないものの、気持ちの奥底には眠っているものだろうから。
僕は実家の学習机を断捨離した時、ものすごく心が軽くなりました!(笑)
愛する物、大切な物ほど、目に触れるところに置いて、常に愛でてやろう。
物は輝いてくるし、自分の記憶のなかで忘れ去られていくことはない。
どうでもいいものは忘れても仕方ない。
好きなものにだけ囲まれて暮らしていきたい。
そのものたちを磨き続けて生きていきたい。
残りの人生、ずーーーっと。
ああ、やっぱりこの本、好きだわ。
いつも手元に持っておいて、折に触れて読み返したい本です。
そして、、、
ああ、旅がしたい、旅がしたい(笑)