ブロガーであり、プログラマーであり、投資家であり、代表取締役である小飼弾さんの▼『働かざる者、飢えるべからず。』を読みました!
小飼弾さんは▼ブログや本で「書く」こともさることながら、、、
「読む」ことも大好きなかなりの読書家で、最近は▼こんな本も出していますw
(▲「働いたら負け」だと思うおっさんですw)
そして、大金持ちでありながら、2009年のこの本が出版された時点から、
ずっと『ベーシックインカム』論者です。
大金持ちでありながら、
「相続税100%にして、その税収をベーシックインカムの財源に回せばいい!」
と、ビンボー人の僕でも驚くぐらいにめちゃくちゃなことを言いますw
そして、本の内容もさることながら、
この本の発売日が2009年11月25日というすごさ!!
まだ00年代ですよ!!
この頃は、経済学者でさえ『ベーシックインカム』という言葉も知らなかった頃で、ホリエモンがやっと『ベーシックインカム』という言葉を知った頃です。(この本がきっかけ??)
2010年2月の▼このニコ生のベーシックインカム回にもホリエモンと出演!!
ベーシック・インカム(キリッ 朝までニコニコ生激論 1/3 - ニコニコ動画
なんと!
僕もこのニコ生ではじめて『ベーシックインカム』という言葉と小飼さんの存在を知りました!!
ていうか、このニコ生、2010年からもう何回も見たなぁ。。。
(今年2月もまたフルで見たw)
そして、上記動画や今回の本やその他の本を読んで、僕は、
「ああ、この人『天才型』の人だなぁ。」
って思いました。
けして『秀才型』の日本の「肩書きエリート」ではない。
もうね、
論理的で的確過ぎるんですよ、すべてにおいて!!w
2018年の現代日本でさえ、
「『ベーシックインカム』なんて早すぎる考え方。」
と言われているのに、
2009年に的確に人類の未来を言い当ててしまっているw
2009年と言えば、iPhoneやtwitterもまだ一部のオタクのツールで、Androidにいたってはまだ日本人にはほとんど知られていない頃ですよw
過去の経済学者やSF作家とかもそうだったんだろうなぁ。
「こうなったら、こうなるよね?ということは、こうなるよね??だったら、こうしないといけないよね???」
みたいに、先が読め過ぎてしまう人種なんだろうなぁw
地動説の時代に、
「それでも地球は回っている。」
と言ったガリレオに近いですよ!w
さらにこの本ではミニマリストにも人気の▼アルボムッレ・スマナサーラ師とも対談しています!!
- 作者: アルボムッレスマナサーラ,Alubomulle Sumanasara
- 出版社/メーカー: 中経出版
- 発売日: 2012/11/30
- メディア: 単行本
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で、この『働かざるもの、飢えるべからず。』も、僕の家の本棚に長く眠っていた本ですが、今年に入ってからの個人的な『ベーシックインカム』ブームにより、本棚から引っ張り出されてきました!
裏表紙には「¥410」というブックオフのシールが貼られていましたw
消費税5%時代!w
というわけで、今回も本文→僕の感想の順に書いていきます!!
『社会』は人のためにある。
▼この言葉は『新約聖書』に出てきた言葉で、
1919年に、ソ連のレーニンは不労所得で荒稼ぎする資産家たちを戒める意味合いで述べ、▼スターリン憲法にも記載された。
ソビエト社会主義共和国連邦憲法 (1936年) - Wikipedia
そんな言葉を2009年に真向から批判する小飼氏。
しかも、どん底貧乏時代から働き続けた小飼氏が、『働くこと』を否定する。
すご過ぎる。
その論拠は、
「『社会至上主義』は人間を不幸にする、『人主主義』こそが人間を豊かにさせる。」
という考え。
この考えは、この本を一貫する、小飼氏の哲学だ。
で、
僕は完全にこれを支持する!
日本は『国民主権』の国だし、シビリアンコントロールの国だ。
国家は文民の統治下に置かれるべきで、それが逆になる悲劇は20世紀の人類が西も東もさんざん経験してきたことじゃないか。
人間は、なにも作っていない。
この考え方、僕は大好きですねぇ。
地球のすべての生物や鉱物は『太陽の輻射熱』で形成されている。
人間はそれを効率良く奪ってるだけ。
▼『征地球論』のミニマム宇宙人たちも同じことを言っています。
藤子・F・不二雄さん著『征地球論』のミニマム宇宙人と考えるベーシックインカム制度! - A1理論はミニマリスト
つまり、
人間は昔から、特に働かず、太陽や地球の資源を搾取し続けていただけの生き物だ!
と小飼氏は言う。
ただ、そう言うと、僕のことをベジタリアンやヴィーガンのようなオーガニックな人間だと思われるかもしれないけど、、、
植物から有機物を摂取しようが、動物から有機物を摂取しようが、それは結局、
『他生物からエネルギーを効率よく搾取する』
というイデオロギーにおいては全く同じで、
ベジタリアンやヴィーガンの思想が崇拝だというのは人間の欺瞞
だと僕は思う。
僕がオーガニック料理が好きなのは、そういう主義主張的なものではなく、単に健康的で美味しいからだw
オーガニック料理は確かに値段も高いけど、コストにおけるパフォーマンスで考えると合理的、いやむしろコスパがいいからだ!w
で、話はそれたけど、要は、
「今の日本の若者は働かない!」
と言われるけど、
昔も今も人間は特に働いてないじゃないか!
ってことで。
現代はモノがない『貧困』ではなく、モノがあるのに『血行不良』に陥っている状態。
20世紀までの人類は、モノが十分になかった。
なので、モノを独占していて働かないブルジョワ階級に、工場で朝から晩まで働いているプロレタリアートが、
「働かざる者、食うべからず!!」
と叫んだ。
僕は共産主義者では断じてないが、しかし、貧乏人として、
この行為は明らかに正しい行為だと断言する。
しかし、翻って、今の時代はどうだろう??
生活必需品であるモノは十分にいきわたっている。
むしろ、庶民でさえモノがあふれる部屋に住み、▼モノを捨てる本がバカ売れするしまつだ。
ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ -
- 作者: 佐々木典士
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しかし、
富は相変わらず富裕層に集中し、しかも富裕層はそれを使おうとしない。
その理由のひとつは、僕は、
「プロダクトの『生産性』」
がカンストしたからだと思っている。
富裕層も庶民も、同じスマホを持っているし、車も旅行も、同じような値段で楽しむことができる。
(むしろ、おカネがあっても交流目的でゲストハウスに泊まる人もいる)
そうなると、
富裕層は没落を恐れて、余計におカネを溜め込む結果になり、経済は回らなくなる。
そして、
庶民の仕事はどんどんロボットやAIに奪われていく。
買うほうの目が肥えている
いわゆる▼『ムーアの法則』ですな。
最も有名な公式は、集積回路上のトランジスタ数は「18か月(=1.5年)ごとに倍になる」というものである。
これを式で表現すると、n年後の倍率 p は、
となる。したがって、2年後には2.52倍、5年後には10.08倍、7年後には25.4倍、10年後には101.6倍、15年後には1024.0倍、20年後には10 321.3倍ということになる。
庶民はコスパを重視し、その結果、『ムーアの法則』に耐えうる企業が残り、さらに庶民のコスパが厳しくなり、さらに企業が淘汰され、、、
を繰り返していくと、
世の中はどんどんデフレスパイラルに陥るし、富もますます一極集中していきますわw
『神の見えざる手』
が有用に働くのは、
「プロダクトの『生産性』」
がカンストする以前の世界の話だったんじゃないかな??
あくまでも、それは20世紀までの話で、
インターネットやスマホ、SNS、そしてAIが普及してきた21世紀には『神は死んだ』状態になるんじゃないかな?
そうなると、
一極集中した富は、無償でばら撒くことが『社会のため』になるんじゃないかな?
無意味に長時間労働することではなく。
「世界中に宝石モンスターをばら撒くのですじゃ、バラモス様。ムヒョヒョヒョヒョ。」
って、そっちのムーア?w
トリクルダウンは『理論』ではなく『理想』
この▼『トリクルダウン理論』は嘘とまでは言わないまでも、単なる『理想』でしか過ぎなかったと思う。
カネがあればあるほど使うのは、単なる『成金』だけであって、、、
堅実な金持ちはさらに、投資や投機で資産を増やしていこうとする。
つまりカネにカネを儲けさせようとするからどんどん雪だるま式に金持ちになっていく。
もう、▼この本の言う通りですよw
- 作者: ロバートキヨサキ,シャロン・レクター(公認会計士),白根美保子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
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結果、国が税金を巻き上げ、金持ちの代わりに公共事業等でバンバンカネを世の中に回そうとするけど、
結局、そのカネは地方の金持ちの懐に入るだけで、一般人や奨学金まみれの若者には降りてこない。
カネは金持ちと国の間で循環しているにすぎず、その輪の中に一般庶民が入ってないから、どんどん少子化になっていくと僕は思う。
こりゃあ、当たり前だwww
もっとも大事な公共財は『人』。
今までの人類は『公共財』というと、イコール『モノ』だったんじゃないかな?
モノがあれば、便利で豊かになれる。
まぁ、モノがない時代の人間はそう考えるのが自然でしょう。
でも、人間はもっと大事なことに気づくべきなんでしょうね。
モノより人間のほうが大事だ!
ということに。
AIもGoogleも、目指しているのは、
「人間になること」
だと僕は思っています。
▼オズの魔法使いに出てくるブリキのきこりが『心』を欲しがっていたように。
AIやGoogleが得意なことはAIやGoogleがやればいい。
『心』を持った『人間』こそが、一番大事な『公共財』であり、どんなモノにも代えがたい存在だ。
そんな『人間』が、
AIやGoogleに対抗して、消耗し、長時間労働し、薄給で、病んだり死んだりするのは絶対におかしいと僕は思います!
国はなにもわからない。
国はなにもわからない。
いや、より正確に言うと、
「国民一人一人に対し、きめ細かなニーズをくみ取れない。」
と言うべきか?
国民1人1人、欲しいモノはピンキリだ。
人によっては、
「なにも欲しいモノはないから、とにかく毎日10時間寝かせてくれ!」
という人もいるだろう。
そういう人に一律にモノをあげたところで、
「いや、だから、モノは要らないんだって!!」
ってなるだろう。
特に、日本は未だにニューディール政策から続くハコモノ行政で、ほとんどの国民のニーズをくみ取れていないw
そして、国民はどんどん病み、死んでいっている。
一番、おカネを有効に使う方法は、
「自分が欲しいモノ」が誰よりもわかっている本人におカネを渡す
ことだと僕は思う。
努力が報われる仕事は超高技術化して、そのうち、努力が報われない仕事になる。
『技術革新』は永遠ではない
ということでしょう。
人間の欲望なんてそんな多くはない。
技術が進めば進むほど、人間の欲望は満たされ、さらにその技術が今度はどんどん安価になっていく。
そうなると、
普及まえに努力して技術を開発した人の努力は報われるけど、それ以降、頑張った人の努力は、安く買いたたかれる運命にある。
僕的には、今、努力が報われる技術は、AI技術やバイオ技術くらいな気がする。
つまり、
一般庶民がちょっと努力したところでほとんど報われないレッドオーシャン業界だと思う、多くの業界が。
それどころか、モノは作れば作るほど余る時代になってしまっている。
もうね、賞味期限が過ぎたボロ稼ぎバイトみたいなもので、先行者利益はほとんどなくなってしまっている。
今からユーチューバ―目指すのと同じで、初期に参入した人よりよっぽど努力しないと報われない『寡占状態』に、ほぼすべての産業がなりつつある。
そんな時代の、人間の『報酬』とはなにか?
『一心不乱』が本当の報酬
「一心不乱に好きなことをやり続ける」
「好きなことだけやり続ける」
というのが、
これからの人類にとって、一番の『報酬』になるんじゃないかな??
少しまえなら、
「それでどうやって食っていくんだ!?」
「どういうビジネスモデルを構築するんだ!?」
「どうやってマネタイズするんだ!?」
という話になっていたんだろうけど、
もはやそういう質問こそがナンセンスになるんじゃないかな??
だって、一生懸命に努力しても、ほとんど報われないカンスト社会に、もう人類はきているんだもん。
だったら、
どうせ1度の人生なんだから、好きなことして死ねばいい!
と思う人は出てくると思う。
いや、実際にちょくちょくは出てきているだろう。
▼地方移住して小商いで暮らしている人とか。
『社内ベーシックインカム』制度を取り入れている▼長野県の山の上のパン屋さん『わざわざ』さんは、、、
この人手不足の時代に『社内ベーシックインカム』制度は企業にとっては合理的な選択肢なのでは? - A1理論はミニマリスト
▼リビセン本のインタビューでこう言っている。
リビセンの華南子さんが言うように、
時間こそが『命』。
報われない努力に、尊い『命』を無駄にするのは間違っている、と、人類は早く気付くべきなんじゃないかな??
19世紀のお金持ちより現代の庶民のほうが豊か
これは思いますね~。
ていうか、
僕はバブル時代でさえ、今のほうがいいですねぇ。
僕はモノでは満足しない性格ですし、インターネットやブログがないなんて、気が狂いそうになる。
僕がバブル時代に生まれていたら、80年代にモノがあり過ぎる生活に嫌気が差してバックパッカー始めた▼蔵前仁一さんや、、、
▼『大東京ビンボー生活マニュアル』の主人公・コースケのような生活をしていたことでしょう。
今の時代は本当に豊かで、スマホ1台でめちゃくちゃ遊べますし、さらにSIMカードも安い。
その上、こういうブログをスマホで書くだけでおカネが入ってきたりします。
さらに、そんなに働かなくても、
「ミニマリストだ!!」
って言っておけば、どうにかなる時代ですよw
ニート・ハッピーって感じ?w
今は単に富が再分配されていないだけ。
ただ、それも僕らが生きている間に『ベーシックインカム』という名の制度で調整されていくんじゃないでしょうか?
過去を懐かしむのはいいとしても、
過去に憧れるのはちょっとナンセンスだと僕は思います。
『ベーシックインカム』は弱者救済措置ではない!
世界中でかなり誤解されていますが、
ベーシックインカムそのものは弱者救済措置ではない
ということ。
「ベーシックインカム」という単語を口にしたとたん、そっち系を票田とする左派勢力が砂糖に群がるアリのようによってくるので▼ルトガー・ブレグマンも対処に困っていますw
隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働
- 作者: ルトガーブレグマン,野中香方子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2017/05/25
- メディア: 単行本
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極貧生活から富裕層になった小飼氏も、
ビンボー人を救済する気はない!
と言っています。
(ただ、これは正確には本心ではなく、小飼氏は父性と母性が体内に共存している人間なんじゃないかと僕は思います。)
単に、現代社会を、
合理的に論理的に考えると、『ベーシックインカム』こそが最適解だった
と彼は言いたいのでしょう。
この本が出てから8年と少し、まだまだ日本社会はそれを理解できないままでいる。
高コスパのミニマム政府!
政府に出来ることはそんなないし、出来ることは大抵、民間企業でもできるし、民間に任せた方が生産性が高い。
なので、政府の機能は、究極的に言うと、
おカネを分配すること
のみ!
そうすれば、小さな政府の割に、生産性が高い国が出来る。
コスパ最強!!
逆に今の日本政府は、やたら役人も地方公務員も多い割に、貧乏人が量産され続け、少子化も進み、やっと成人した20代30代が病んだり死んだりしている、という、
コスパの悪い政府
とも言える。
富の再分配こそが、古今東西の政府の役割であり、さらにロボットやAIが人間から肉体労働や頭脳労働も代替して行く時代、最適解は、
『ベーシックインカム』
しかないと僕は思います。
出家には2種類ある。
これは後半のスマナサーラ師との対談部分での、師の言葉。
(この対談部分にはベーシックインカムの話はあんまり出て来ません)
ここから考えると、
「やりたいことがある人は、すべてを断捨離して、やりたいことに向かってまい進している。」
とも言える。
そう考えると、
『夢』を追及しているミニマリストは、在家ながら、出家している
とも言えるのかもしれない。
あ、僕も時々、twitter等で、
「あなたはすでに出家しているw」
と言われることがありますw
僕はずっと、
「やりたいことをやり続けている、たとえ他人から見たら貧乏人に見えても。」
という生き方なだけなんだけどなぁ。
夢を信じて、生きていけばいいさ、と、君は叫んだ、だろう。
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2018年4月24日
ムヒョヒョヒョ、バラモス様!
(もうええ!w)
『足るを知る』ことが人間の幸福
これはウルグアイの元大統領の▼ホセ・ムヒカ氏と同じような考え方ですな。
大統領は単なる「アルバイト」!?自由すぎる『世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉』はミニマリズムにもほどがある!! - A1理論はミニマリスト
人間の欲望にはキリがない。
まず、
「自分の生まれた時代」に『感謝』し、足るを知る
ことがなによりも大事だと思いました。
経済成長よりも、
ベーシックインカムよりも。
興味がわいたけど、買えなかった。。。
極貧時代なら迷わず買ってたな。 pic.twitter.com/uSUoD6mwKs
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2018年4月24日
というわけで、
この本は、2009年に既に人類の未来を予言していた、
「あまりにも早すぎたベーシックインカム本」
という感じで、2018年の僕は読みました!!
ていうか、
2018年現在でも人類には早すぎますwww
キレッキレのベーシックインカム論を読みたい方は是非!
紙の本しか出てないですが▼Amazon中古本なら安く買えますよ!!