『生きること』
とは、それは即ち、
『投資すること』
ではないかと思う。
東京に行くか地元に残るか?
どこの大学に行くのか?
どこの会社に就職するか?
誰と結婚するのか?
何人子供を作るのか?
ローンで家を買うかどうか?
という比較的大きな投資から、
どの部活に入るか?
どのサークルに入るか?
どんなバイトをするか?
この仕事を請けるべきか?
どこの国へ旅するか?
などの中規模投資、さらには、
お昼になにを食べるか?
今からどんな音楽を聴くか?
今夜、どこで誰と飲むか?
今夜、どのサイトを覗くか?
今夜、誰の日記を読むか?
このコミュに入るべきかどうか?
このマイミク申請を承認するか、断るか?
という小口の投資まで。
生きることの「一挙手一投足」がすべてイコール「投資」になるのではないか。
その判断が結果的に「吉」と出るか「凶」とでるかはまさに神のみぞ知る、というところか。
ここまででわかるように『投資』と言ってもカネだけが投じる『資本』ではない。
僕が考える、人生における『資本』は大きく分けてこの5つ。
①『カネ』
②『コミュニケーション可能時間』(=y)
③『エネルギー』(=yを構成する一要素。yがあっても『エネルギー』がないと体は機能しない)
④『自分の能力』 (後述)
⑤『手持ちカードの能力』(=『バインダー』の中のカードの能力)
ここでネックなのは④『自分の能力』。
僕はこの『自分の能力』はその個々人が保有している『A1キーワード』とその『脳内占有率』から導き出されるんじゃないかと思っている。
例えば、
『人と話す』ことがものすごくA1な(『脳内占有率』が著しく高い)人は『コミュニケーション能力』
『人と話す』かつ『旅』がA1な人は『営業能力』
『人と話す』かつ『定住』がA1な人は『販売能力』
『人と話す』かつ『定住』かつ『iphone』がA1な人は『iphone販売能力』
『文章を書く』かつ『読書』がA1な人は『書評を書く能力』
『文章を書く』かつ『読書』かつ『ブログ』がA1な人は『書評ブログを書く能力』
『文章を書く』かつ『旅』がA1な人は『旅本を書く能力』
『文章を書く』かつ『旅』かつ『ブログ』がA1な人は『旅ブログを書く能力』
『人と話す』かつ『語学』がA1な人は『通訳(語学会話)能力』
『文章を書く』かつ『語学』かつ『読書』がA1な人は『翻訳(語学記述)能力』
『イベント』がものすごくA1な人は『イベント開催能力』
『イベント』かつ『音楽』がA1な人は『音楽イベント開催能力』
『イベント』かつ『音楽』かつ『インド』がA1な人は『インド音楽イベント開催能力』
この『A1キーワード』と、その『脳内占有率』から導き出される人間の『能力』を、僕はここで『A1能力』と命名したい!
で、重要なのはこの『A1能力』が必ずしも経済活動においては成立するとは限らない、もしくは成立しても「食える」とは限らないということだ。
「食える」かどうかは「マーケット」次第だ。
『コミュニケーション能力』や『語学能力』等の一般的な能力が高ければ確かに一般的には「マーケット」受けはする。
が、「マーケット」からは「代え(のカード)」が効くので重宝される可能性は相対的に低くなる。
逆に特殊で『レアな能力』であればあるほど「マーケット」は限りなく狭いが、そこではかなり重宝される。
(その「橋渡し役」を務めているツールの一つがSNSなのではないかと僕は思う)
ここで言う『レアな能力』とは、レアな『A1キーワード』から導き出された能力、もしくは『A1キーワード』のレアな組み合わせから導き出された『能力』なのではないか、と思う。
例えば、『ブログ』にA1な人は今どき10人に1人くらいはいる。
けど『長旅』の『ブログ』となれば、長旅をできる人はそこまでは多くないから少しレアにはなるが、しかし今どきは特には珍しくはない。
けど『外科医』が『長旅』の『ブログ』を書く、となれば長旅をする医者、さらに外科医はあまりいないから結構、レアになる。
さらに『外科医』が『長旅』をしながら各地の病院で『診療』した『ブログ』なら、かなりレアだ!
しかもそれを英語で書けば、『日本人』の『外科医』が『長旅』をしながら各地の病院で『診療』した『ブログ』になり、これは下手したら世界でオンリーワンだ!!
そういうブログには各国の『外科医』が日々の診療の参考として読むだろうし、各国の『長旅』が好きな人も旅のひとつの形態として楽しんで読むだろうし、各国の『ブログ』を研究している人が「こんなブログもあるのか!」と好奇心で読むかもしれない。
なぜなら同じような『A1キーワード』を持った人間どうしは「惹かれあう」からだ。(『A1キーワードの奴隷』)
ただ、その④『A1能力』がどんなに高くても、またどんなに『レアな能力』でも『投資対象先』(マーケット)を間違うと「宝の持ち腐れ」になるのではないか、と思う。
(で、そういう例は意外と世の中かなりあるんじゃないか、と僕は思う。)
なので、大事なのは①②③④⑤の『人生の資本』特に④『A1能力』を効率よく「マーケット」に投下し続けられるかどうかだ。
ある意味、その「マーケット」を見つけられる能力もひとつの『A1能力』なのかもしれない。
どれだけ『釣り』が上手でも、魚のいない池では魚は釣れないのだ。
逆に『釣り』がそこまで上手ではなくても『魚がいる池を探す』という『A1能力』を強化すれば、結果的に釣りの名人を凌ぐ魚の数を短時間に釣ることができるだろう。「砂漠で水を売る」のと同じだ。
もしくは『魚がいる池を探す』ことができる『A1能力者』と(A1,B1)関係になり、お互いを『カード化』し『バインダー』収納。
で、お互いの能力を発動し合い、二人で協力してやはり短時間で漁獲量を上げる、という戦略もアリだ。
(しかし逆に言えば④『A1能力』がほとんど「なし」に等しくても。親から受け継いだ①『カネ』や、ありあまる②③⑤を上手にそれにフィットした『投資対象先』に投資して成功した例もかなりあるんじゃないかと思う。ま、世の中そういうものだ。)
また、「マーケット」は場所(空間)だけではなく、時代(時間)とともに変化したりもする。
たとえば「桃鉄」「ジャンプ放送局」のさくまあきらは、学生時代から知っている堀井雄二のことを、
「『ストーリーを作る能力』と『コンピュータの細かい作業ができる能力』のふたつ(の『A1能力』)を兼ね備えた人物」
と評価しているが、同時に、
「当時(ファミコンが発売されるまで)はそのふたつの(A1)『能力』を持った人間に対する職業(=「マーケット」)がなかった。」
とも言っている。
だから、学生時代から付き合いが長く深いさくまあきらにとって(『A1キーワード』が似通っている)友人の堀井雄二はそれこそ類まれなる『A1能力者』だったのだろうが、全く何も知らない第三者からしてみれば堀井雄二は、
「早稲田出て、いい年して、なにをフラフラしてるんだ!!」(あいたたた、、、)
ということになる。
が、ファミコンというハードが発売された、つまり時代が変わったからこそ、堀井雄二のそのふたつの『A1能力』が活き、その結晶が「ドラクエ」という名作を産んだ。
さくまあきらは堀井雄二を、
「時代(とともに変化した「マーケット」)に呼ばれた男」
とも言っている。
つまり、自分自身の『A1キーワード』とその『脳内占有率』から、自分だけの『A1能力』を発見し、それを強化・発展させ「マーケット」に投下するんだ!
究極的に言えば、それこそが『生きる』ということだ!
それが僕の『A1理論』!
https://a1riron.com/entry/2013/08/23/213129
→「『生きること』とは『投資すること』である・その2」に続く
~追記~
この記事は2007年8月25日のmixi日記のリライトです。
リライトするにあたり、A1理論の根幹部分の一つである『A1能力』を加筆していたら長くなったので2回に分割しました。
で、このシリーズの元の文章はなんと1年かけて4回に分けて書かれていました!
(このリライトはこの1回目を2回に分けたので5~7回の予定です)
長編ですががんばってリライトしますのでお付き合いいただければと思います。
さて、今回から登場した『A1能力』ですが、なんとなく特殊能力に聞こえますが、これは意外と誰でも持っている能力なんじゃないかな、と僕は思います。
なぜなら『A1キーワード』の『脳内占有率』は十人十色だからです。
にも関わらず、
「自分が何がやりたいかわからない」
「自分がなにができるのかわからない」
と、『35歳の壁』におもいきっりぶつかっている方々が僕の周りにかなり多いので、僕なりにここに自分の『A1能力』の見つけ方を書いてみようと思います。
ま、参考になれば幸いです。
まず、自分にとってA1な人を紙に書き出します。
ここで少し注意なのは、特にその人と(A1,B1)関係になくてもよく、会ったことさえなくてもOKです。
有名人でもいですし、本の著者、好きなブログを書いている人、職場のあこがれの人とか、誰でもいいです。
で、それをできれば10人くらい書き出します。
で、次に自分がなぜその人のことをA1なのか?つまりその人に対する『A1キーワード』を書き出します。各人に5つくらいあればベター。
それで10×5=50くらいの『A1キーワード』が出てきたと思います。
その50くらいの『A1キーワード』の中で、同じ『A1キーワード』や同じような『A1キーワード』は統合します。
(例えば「文才」「ブログ」「本」などは『文章』という『A1キーワード』に統合)
少数の『A1キーワード』に絞れて来たら、その中で自分が得意な『A1キーワード』を抽出します。それ以外は捨てます。
『文章』という『A1キーワード』が残っていたとしても、自分は文章を書くのが大の不得意・苦手なら、その『A1キーワード』は捨てます。
(ここで不得意な『A1キーワード』を残してしまうと「下手の横好き」になってしまうので注意!)
で、残った『A1キーワード』の組み合わせが、あなたの『A1能力』!
「好き」かつ「できる」からです!!
で、これで終わりではありません!(ここで終われば単なる趣味!)
自分の『A1能力』がわかったら、それが活用できる場所である「マーケット」がどこにあるのか考えましょう!(これから伸びそうな「マーケット」なら尚可)
で、その「マーケット」にどうやったらアクセスでき、さらにどうやったら自分の『A1能力』を投資・投下できるか考えましょう。
その「マーケット」が地方にないなら都会に出ることを検討すべきですし、東京にしかないなら東京に出ることも検討しましょう。
日本ではなく海外のほうがマーケットがあるなら思い切って海外に出るのも手です。(最近流行っている「世界就職」もこの一種?)
逆に都会では競合が多くて勝てなくても、その地方に密着した「ガラパゴスなマーケット」を狙うのも一つの手です。(「フラット化」が進む今の時代にはあってない気もしますが、業種に寄ります)
つまり、
「自分探しの旅」
をするのではなく。
「自分(の『A1能力』)を見つけてから(マーケット探しの)旅をする」
べきだと僕は思います。
そしてその「マーケット」にめでたく到達できたら、そこでその『A1能力』をさらにパワーアップさせていきましょう!
地元では見つからなかった『レアなカード』も見つかるかもしれません!
次回は「『生きること』とは『投資すること』である・その2」です!