長野のスキーバス事故の▼この記事を読んだ。
東京新聞:ツアーバス事故 同業の運転手に聞く 「体力的にギリギリ」「明日はわが身」:社会(TOKYO Web)
亡くなった方々には、運転手も含め、心よりご冥福をお祈り致します。
が、この問題の根本的な原因は、
日本人がやっすい賃金でも頑張って働いてしまうこと
にあると思った。
少し前のすき屋のワンオペといっしょで、
企業は「企業」である限り、利益のことしか考えない。
他社が値引きすれば、永遠に値引き合戦になるのはほぼ確実。
結果、労働基準法は空気になり、最終的には、
労働者がその条件で「うん」というかどうか?
の問題になってしまう。
国はなにか事件が起きるまで動かないし、なにか起きてもあんまり動かないのはバス事故が再発していることからも明らかだろう。
そこで労働者が「うん」と言ってしまうことが、
労働基準法、その他の法律やコンプライアンスを空気化してしまう、この国の根本的な問題なんじゃないかな?
20世紀はそれでも企業に労働組合があって大規模なストライキもあったりしたし、アメリカは職能集団ごとにギルド的な組合員制度がある。
でも、今の日本はそんなのなーーーーーんにもない。
派遣社員に至っては、むしろ派遣先企業と仲良くなって、自分の派遣会社を「敵化」してしまったほうが戦略的に有利なことさえある。
なので、会社が料金を値引きすればするほど、従業員の給料もどんどん値引かれていく。
そこに「ストップ」をかける「しくみ」が全くない。
それが現代日本の根本的問題だと僕は考えている。
『ブラック企業』を生み出しているのは、
その賃金で「うん」と言ってしまう労働者自身だ。
という考えだ。
※個人の意見です
なので、
現代日本ではすべての労働者は事実上、個人事業主化している
と僕は考えている。
※個人の意見です
なんでもかんでも「はい」と言っていたら、足元を見られるのは当たり前だ。
どこかで、
「ここから先は別途、料金が発生します。」
と言わないとダメだと僕は思う。
じゃないと、誰も代理で言ってくれない時代なんだから。
なので、僕は、労働者一人一人が▼『働かない権利』を主張するべきだと思っている。
組織に『働く権利』を守ってもらう時代ではなく、自分で『働かない権利』を防衛する時代! - A1理論はミニマリスト
人間にとって、一番大事なのは、
「自分の人生の残り時間」というリソースをどう有効活用するか?
であって、やっすい賃金でこき使われる時間はコスパ最悪なのだ。
ただ、低賃金で働いていい場合は例外的にはある。
それは賃金はやっすいけど、それ以上に▼多額の「経験値」が得られるメタルキング的な仕事だ。
仕事で大事なのはお金よりも経験値!『頑張る癖』がついていれば残りの人生はコスパ最強!! - A1理論はミニマリスト
具体的にはテレビ局のADとか、カメラマンのアシスタントとか。
最近なら将来のゲストハウス開業に向けてゲストハウスのヘルパーになるのも手だ。
これはやっすい賃金であるけれども、先達から仕事を「盗む」ことにより、その後の「キックバック」が見込める仕事であり、「戦略的に」やっすい賃金で働いているわけで、これは十分に『等価交換』が成り立っている。
漫才師の弟子や、職人の徒弟制度等と同じ。
歌舞伎で言う『守破離』の『守』の部分。
漫画「ドラゴン桜」の続編の▼エンゼルバンクで、
主人公の一人の桜木が、
「30歳過ぎたら『貯金』で暮らせ。」
と言っているが、
その『貯金』とは僕はこの「下積み経験」だと個人的に理解している。
(真意は桜木に聞いてくださいw)
しかし、たいした経験値にもならない、やっすい賃金で働いてしまうことのコスパは最悪だし、そのコスパ最悪の労働状況下で「うん」と言ってしまう人は、
結局は「自分のため」はもちろん、
『お客さんのため』にもならない。
と僕は思う。
人間は十分に寝ないと、食べないと、そして常にポジティブでいないと、労働時間内における労働パフォーマンスが下がる。
当たり前だ。
寝ること、食べること、そして「自分の好きな事」をして常にポジティブでいることは、自分のため以上に『お客さんのため』だと僕は思う。
ヘトヘトな状態で働いて『お客さんのため』にならないどころか、お客さんの命を奪ってしまうなんて論外だ。
労働者は「自分のため」に『働かない権利』を主張するのが後ろめたいなら、
「お客さんのため」に『働かない権利』を主張するべきなんじゃないかな?
21世紀は『個人の時代』。
国も企業も『お客さんのため』のことを考えないなら、
個人が『お客さんのため』に最高のパフォーマンスを提供することを考え続けるべきだと思う。
※個人の意見です。