ドラゴンボールの孫悟空が少年時代の話。
西の都のブルマの家に行こうとするけど、田舎者過ぎて辿りつけない。
で、タクシーに乗ってしまうけど、カネがないのがバレて、タクシーからほっぽり出される。
そこから、
「都じゃ、家を教えてもらうのにカネがいる。」
ということを学ぶ。
で、ストリートファイトをしているお兄さんに挑戦し、軽々と勝って10万ゼニーをゲットするものの、、、
「おまわりさん」という人を教えてくれた道端の女の人にその10万ゼニーをあげてしまう。
ドラゴンボール コミックセット (ジャンプコミックス) [マーケットプレイスセット]
- 作者: 鳥山明
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/05/15
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
最近の僕は、この『ちょっとした話』が大好きだ。
おそらく、そのシーンを読んだほとんどの人は、
「『カネの使い方』を知らない田舎者・悟空の笑い話」
と、受け取るだろう。
子供の頃の僕もそうだった。
けど、
「そうかな?」
と、最近、よく考える。
『おカネ』の使い方に対する認識なんて、
この少年時代の悟空くらいに『おおざっぱ』で、いいんじゃないかな?
って、最近、よく思う。
もちろん、生活費は確保した上で、かつ、正当な賃金をもらった上での話だけど。
まず『目的』。
この時の悟空にとっては、
「ブルマに会うこと」
が至上命題であって、そのための『アイテム』として、『おカネ』が必要だった。
(まぁ、正確には最終的にはおまわりさんに聞くので、必要なかったのだけれども、少なくとも悟空はそう認識した。)
で、その『目的』に対する「手段」として、『おカネ』という『アイテム』をゲットしにいったわけで、、、
その行動を『おカネ』に毒された都会人は、笑ったり、不思議がったりするのだろうけど、本来の『おカネ』の使い方としては悟空は非常に正しい使い方をしていると、僕は思う。
シンプル思考。
むしろ、『おカネ』に毒された都会人のほうが、『おカネ』というものを制御しきれずに、『おカネ』に操られている、とも言えるかもしれない。
「オラ、『カネの使い方』よくわかんねえぞ!」
と言ってる悟空のほうが、実は一番、『おカネ』の使い方をシンプルに理解していて、
「バカだなぁ、悟空は!そんな風に『おカネ』を使っちゃって!!ww」
と、笑う都会人のほうが、一番、『おカネ』の使い方をわからず、余計なモノを買ってしまったり、余計なコトに大金を払っちゃってるのかもしれない。
悟空こそが、真に『おカネ』に毒されない、ピュアで、イノセントな人間なんじゃないかな?
で、ここで私事を言うと、、、
僕は学生時代、ダブル奨学金を借りて月3000円の寮生活をしていた。
世間一般の人から見たら『苦学生』だったのかもしれないけど、、、
学生時代に稼いだ『おカネ』は、すべて『旅』で使ってしまった。
で、あらかた、行きたい国に行きつくして、所持金4万円で帰国した後は、「親の借金」と「奨学金」という名の『双子の赤字』返済のことしか頭になく、そのためだけにがむしゃらに働いた。
その様子は当時のmixi日記に逐次、書き続けていたが、当時、それを読んでいたマイミク達は、
「こいつ、『カネの使い方』おかしいだろ。」
と、思っていたに違いない。
で、おかげさまで、「親の借金」が一段落し、奨学金を繰り上げ返済した時、
『カネの使い方』
がよくわからなくなった。
財布の中におカネは入っていたけど、なんか、逆に腹が立ってきた。
この時の感情については、今でもよくわからない。
でもなんか、気が狂いそうになってしまった。
なので、しばらくニートして、自分自身に問いかける痛いブログを書き続けた。
そのニート生活で、おカネをほとんど使い切って、また貧乏人に戻ってしまったが、でも、ブログを書き続けたことで、僕には新たな『目標』ができた。
今は、その『目標』に向かって走り続けています。
『旅』や『双子の赤字の返済』に向けて走り続けていた時のように。
そう言えば、この間、飲んだ人がこう言っていた。
「仕事でいろんな人を見て来たけど、めちゃくちゃ頑張ってる奴の共通点は、『夢』があること。」
と言っていた。
なので、僕はどれだけおっさんになっても、こう言い続けたい、
「オラ、『カネの使い方』よくわかんねえぞ!」
と。