『日記の魔力』。
この本は『ポジティブブログ』を書こうとしている人にとってはバイブルに指定していい本だと思う。
サブタイトルは「この習慣が人生を劇的に変える」。著者は日記歴30年。
ブログ運営本は数あれど、ブログシステム自体はできてからまだ10年ほど。
この本を読むと「日記を30年間つけるとこうなるんだ!」というイメージができる。
僕的にはもうとりあえずこの本を読んでほしい!kindle版なら543円でスマホで読める。
そのお金ももったいないという人はBOOKOFFに行けば時々108円コーナーとかにあるので是非立ち読みでいいので読んでほしい。
今回のエントリではこの『日記の魔力』の内容から一歩進化させた『ブログの魔力』を考える。
さらにそのブログ記事を『ポジティブ商品』化させることで『ブログ過去記事資産』にする方法を考える。
この本の内容を僕的にミニマムに説明すると、
『日記を書くことで自分を客観視できる』
ということかな、と思う。
人間、案外、自分のことが良くわからない。いや、もしかしたら自分のことが一番よくわからないのかもしれない。
孫子曰く、
『敵を知り己を知れば百戦殆うからず』
時代の趨勢は過去の歴史、データを分析すれば「これからどうなっていく」かがなんとなくわかる。
けど、その世界で生きる「自分」のことがわかってないと作戦を見誤る可能性が高い。
著者の日記は『日記』というより『業務日報』に近いのかもしれない。「書く」ことよりも「読む」ことに主題が置かれている。時代的には最後のほうでやっとパソコンの時代になる。この本が発売された2004年くらいからブログが始まった。
僕はこの『業務日報』をブログ上で『ポジティブ商品』化させることで『ブログ過去記事資産』に変えることができるんじゃないかと考えます。
。
10年間、毎日『ポジティブブログ』を書き続ければ、単純計算で3650記事。現在のイケダハヤトさんの記事数を越えます。1日数記事書けば10年もかかりませんね。上手く資産化できればそれだけでミニマリスト生活ならできるかもしれません。現在の日本のブロガーならやはり立花岳志さんがそれに近いかも。
●人生というのは、レーダーもGPSも搭載していない船で大海原を渡るようなものだ
●書くことは観察力を養うことにもつながる
●目標を書くと実現する
●書くという作業は「感動」と「愛」にもとづいている
●日記は人生のサポーター
●日記をパソコンでつけると脳が軽くなる
以下、本文を引用しながら考えていきます。
●人生というのは、レーダーもGPSも搭載していない船で大海原を渡るようなものだ
ときには嵐にあうかもしれない。ときには凪のなかで船足が止まってしまうこともあるかもしれない。それでも日誌をつけていれば、それさえもかけがえのない人生の一コマであったことに気づく日が必ずくる。
もうね、序章から神文で、この前後の文章も引用したいけど長くなるので是非買って読んでみてください!!
で、僕が思うには「これを個人の日記内に留めておくのはもったいない」と思うんですよね。
もちろん、仕事上で守秘義務はあるので詳細は書く必要ないと思いますが、この時の考えをポジティブにブログ上に公開することで現代は『ポジティブ商品』になるんじゃないかと思います。
また、読者が有形無形の形で応援してくれたりもするかもしれません。
●書くことは観察力を養うことにもつながる
日記を書き始めると「日記に書こう」という意識が出てくるので、見たもの聞いたものに注意を払うようになる。気にしていないとあとで書けないからだ。
多くの人は日記を書いてないのでぼんやりとモノを見ている。
でも同じモノでも「観察力」をもって見ていると違う観点で考えることができる。
松本人志は、
「お笑い芸人と言っても毎日まわりでおもしろいことが起こっているわけではない。一般人とほぼ変わらない。大事なのは『情報を加工する力』だ。」
と言ったが、まさしくこれとブログ商品化は同じかなと思う。
日記を書くことで観察力を養い、さらにそれを『ポジティブ商品』化させることでブログ資産を増やすことができる。
また、他人のブログを観察眼をもって「読む」ことで自分のブログを強化する参考になる。同期ブログ等と切磋琢磨して「ブログ筋肉」をつけれればさらにいい。
●目標を書くと実現する
その決意と宣言を何回も繰り返して読むことによって「何年も前に決意しているのにまだ自分はやっていない」というような自己反省が出てくる。
日記を書くことで『目標』が明確になる。
人間はとかく『目標』を見失いがちだ。生きているうちにいつのまにか「手段」と「目的」が逆になっていたりする。
なのでブログ上に書いておいて、ずれてきたら常に軌道修正し続ける。
著者はさらに「目標」としてバン!と掲げるよりも自分と対話して進めていくほうがいいと言っている。これも賛成。
途中で「目標」自体を軌道修正してもかまわないと僕は思う。それさえも『ポジティブ商品』化できるのではないだろうか?
●書くという作業は「感動」と「愛」にもとづいている
日記もその読者である未来の自分への「愛」を込めて書かなければいけないと、私は思っている。
この前段で「読む」ということが「わかる」になる必須条件は『感動』だと語っている。
そしてその『感動』を他社に伝えるための必須条件は『愛』だと語っている。
ブログを書くにしても、この世界で起きたことをまず『感動』し、『愛』をもって伝えることで『ポジティブ商品』化するのではないかと思う。
愛だろ、愛っw
●日記は人生のサポーター
「俺は何をしているんだろう・・・」そんな思いが出てくると、過去1ヶ月分くらいの日記をガーッと読むのだ。
するとそこにはちゃんと生活している自分がいる。
それもけっこうちゃんとやっている自分がいる。
自分では振り回されていたように感じていたが、これだけのことをやっているのだから大丈夫、「俺はしっかり生きているんだ」と自信を取り戻すことができるのだ。
だから元気が出てくる。
自信がない人って『自己肯定感』が圧倒的に足りないと思うんですよね。
「でも」「けど」「しかし」が口癖になっちゃってる人も多いです。
『自己肯定感』を満たすのは結局、自分の過去にやってきたことしかないと思うんですよね。
昔のロシアの最高刑罰で『なんにもさせない』という罰があるらしい。
人間は『なんにもしない』と気が狂って来るらしく、死刑より辛いくらいらしいです。
逆に言うと、人間は生きているだけで「なにかはしている」ということ。
その「なにか」はログってないと意外と忘れてしまうもの。
ログりましょう。
そしてそのログも『ポジティブ商品』化しましょう!
●日記をパソコンでつけると脳が軽くなる
人間の脳とコンピューターは似ているようだが、得意分野が違う。
コンピューターは、計算できるものを処理したり、膨大なデータを保管するには向いているが、「考える」ということはできない。
逆に人間の脳は、記憶や計算もできるが、「考える」ことのほうが得意だ。
わかりやすくたとえれば、脳は計算式を作ることが得意で、コンピューターは計算することが得意だということだ。
物事はそれが得意なものに任せればいい。
つまり単純記憶はコンピュータに任せ、脳は「考える」ことに専念させることにしたのだ。
記録という単純作業を、コンピューターという外部脳に任せたおかげで、私の脳はとても軽くなった。
少し長くなったけど、重要な部分だったので引用。
この考え、僕は大賛成!!
僕は小学校2年生の時に掛け算の九九が全く覚えられなかった。
クラスビリどころか最後まで6の段までしか覚えられなくてとうとう3年生になってしまったwたぶん学年でもビリだっただろう。「ビリギャル」ならぬ「ビリボーイ」www
けど当時の僕の主張は一貫していて、
「こんなことできなくてもいいし、覚えなくてもいい!こんなのは機械(電卓等)にやらせればいい!」
というものだった。
いやー、聡明と言うよりも、生意気なガキですねwww
その後、「電子計算機」という名のパソコンが普及し、さらにスマホが普及したことで僕は覚えていた6の段までの九九もすべて脳内から完全消去w
「計算」にあたる部分は脳内でせずに完全にスマホにアウトソーシングですよ。
その代わり「考える」ことが得意である自分の脳でブログ内容を考える。
苦手なモノを頑張るより、得意なモノに集中するほうがコスパがいいからだ。
で、「憶える」のは直近に関わることのみをミニマムにだけ記憶しておけばいいのだ。
人間の脳内で記憶を司る海馬を見てください。めっちゃ小さいですよ。しかも基本的に「忘れる」仕様になっている。
そんなのに頼るくらいならヤマダ電機で2TBのバッファロー製外付けHD買ったほうがコスパいいでしょうww
最近の研究では脳は人生経験が多くなればなるほど覚えないといけない記録が多くなり、処理能力が低下するために「脳の老化」が起こるらしい。
これが本当だとすると人間の脳のCPU性能は死ぬまで変わらないのに、HDD容量がパンパンになることで結果的にスループットの低下を招いているということになる。
そんなのナンセンス!!
2TBの外付けHDも1万円以下で買える時代、人類は外部脳にデータ保存を任せ、死ぬまでCPU性能をフル活用するべき!!CPU自体は劣化してないんだから!!
なので、単純なデータと考えたログ(記録)はすべてブログに残すべき。
それが自分自身の記録資産にもなるし、読んだ人にも役立てば『ポジティブ商品』として資産になっているということだ。
以上、『日記の魔力』を『ポジティブブログ』に応用する技です。
本当はもっと引用したい、というかもう全文引用したいくらいですが長くなるのでこの記事を読んでピンときた方はどうぞご購入を!
最後に、この本のあとがきに夏目漱石が国費留学先のロンドンで下宿に引きこもってしまい、黙々と日記を書いていたことが紹介されている。
そしてこの引きこもり中に日記を書くことで夏目漱石は「裸」の自分と向き合い、新たな自己形成を余儀なくされ、その過程で「作家」としての自分を作り上げていったのではないか、と書かれています。
現在、退職し、将来のことに悩んでいる方もブログを書くことで夏目漱石のように人生を軌道修正することができるかもしれません。
今週のお題「最近おもしろかった本」